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鈴木舞さん、實川風さんの秘密がわかる【5つのQ&A】

鈴木舞さん、實川風さんの秘密がわかる【5つのQ&A】

人気急上昇中のお二人が美竹清花さろんに登場!
今もっとも注目を集めている鈴木舞さん&實川風さんにQ&A

 

 

サロンでは渋谷の喧騒を忘れるような空間のなか、落ち着いた柔らかな物腰の鈴木舞さん、實川風さん(以下、敬称略)に、11月24日のサロンコンサートに先駆けてさまざまな質問をさせていただきました。

ときおり笑い声も飛び交う打ち解けた雰囲気で、快くお答えいただきました。

楓の格子戸からは、昼間の温かな光が差し込み、ゆったりと時間が流れ、とても有意義な対談となり、
インタビュー後のリハーサル演奏では、お二人の思いが詰まった音楽と艶やかな音色をサロンに響かせてくださいました。

 

 

 

 

【Q1】クラシック音楽が好きになったきっかけは何ですか?


鈴木:特にきっかけがあったわけではなく、小さい時からヴァイオリンのレッスンに通う生活が当たり前だったので「気がついたらそこに音楽があった」という感じでしたね。

わたしの場合、3歳からピアノ、4歳からヴァイオリンを始めたんですけど…。

 

私は、古くから受け継がれていくものや、継承されていく伝統のようなものに、子供の頃から漠然と惹かれることがあり、それがクラシック音楽にも通ずる魅力の共通点だったのではないかと思います。

時を超え、あらゆる人の心と共にあった音楽、そういうものだからこそ、現代においても光り輝き続けているのでしょうね。

クラシック音楽以外では、アンティーク家具も、長い時間愛用されてきたものに想いや記憶が折り重なり、世界で一つの貴重な品になります。絵画にしても、時間を超えて人びとの目に触れてきてその作品の価値が高まってゆく。ヴァイオリンやクラシック音楽もそうですよね・・・。



スタッフ:なるほどですね、實川さんはどうでしたか?

 

實川:僕もなにかきっかけがあったわけではないんですけれども、僕の父親も母親も楽器をやらないんです。

 

スタッフ:えっ、そうなんですか! なんか意外です。

 

實川:そうなんですよ。ただ、父親がクラシックが好きで、レコードとかCDを集めていて、家でオーディオをかけながら、割り箸なんかを使って、こう…指揮者をしちゃうタイプの人で…。(笑)

 



スタッフ:そうなんですか! でも、わかります。うちの代表もそういうタイプの人なので…。(笑)



實川:そうなんですよ。なので、そんなにピアノ曲を聴いていたわけではなく、むしろシンフォニーとかのほうが良く聴いていましたね。音楽のかかっている空間でミニカーで遊んだりもしていました。(笑)
きっかけとしては、3歳くらいのとき、なにか楽器を習わせようということになりまして、最初はヴァイオリンを習わせようとしていたみたいで…。



スタッフ:それは、舞さんと逆ですね!



實川:そうなんです。
ただ、千葉の海近くの田舎だったので、ヴァイオリンの先生がなかなか見つからなくて…。
「ではピアノでいいか…」ということになったんです。あ、「ピアノでいいか」ということないか!(言い直して)「ピアノにしよう」ということになったんです。(笑)
ちょうど母親の友だちの娘さんがピアノの先生だったので、その先生に習い始めましたね。
ですが、最初は全然、専門的に習うつもりなどはなかったですね。



スタッフ:では最初は“街のピアノの先生”から、という感じなのですね。



實川そうですね、ただ“街のピアノの先生”だったんですけど、藝大を出ていた先生で、とても良い先生だったな、と思います。

 

 

 



【Q2】自身が演奏家として生きて行こうと思ったきっかけは何ですか?


鈴木:小さい頃にヴァイオリンが好きだったのは自分が弾くと周りの人が笑顔になる、ということに、とても喜びを感じていたからなのですが、気づいたら、音楽は自分を表現する手段として、なくてはならないものになっていました。そして自分自身も音楽の持つ力に魅了されていました。

例えば“癒しの力”だったり、“時間が止まるような経験”だったり…

わたしが高校生の頃に聴きにいったパールマンのコンサートが印象的で、本当に薫るような音色というか、違う世界に連れ込まれたという感覚というか…、そのときに“音楽は魔法だ”と強く思いました!

「自分にもこんな“魔法”が使えるようになったら」と、憧れたことを覚えています。

 

 

スタッフ:なるほど。“魔法”という表現はとても頷けます・・・。
ちなみにそのときの曲目とかは覚えていますか?



鈴木:そのとき一番印象に残ったのはフォーレのソナタだったのですが、クライスラーの小品とかも演奏していました。



實川:僕はさっきの続きになってしまうんですけれども、なんとなく街の先生についてしまって、それから子供のコンクールとかに出たりして、「演奏家になるぞ!」という決意みたいなものは無かったんですけど、漠然とした憧れはありましたね。
例えば、音楽雑誌とかでショパンコンクールのニュースとか若い人が活躍しているのを見て、いいなと思ったり…。
憧れみたいなものは小学校3年生くらいのときから感じていて、卒業文集とかには、将来の夢は一丁前に“ピアニスト!”とかって書いていました。(笑)
それで、中学卒業して、高校は芸高に行きました。けれどもその頃も相変わらずで、覚悟があったわけではなかったですね。小さい頃、最初に習った先生が藝大を卒業した先生で、その後も藝大の先生に師事して、中学のときに、「自然と藝大の付属高校に行こう」という流れになったのです。ですので、自分で決めたわけではなく「ピアノやっているから、付属高校でいっか!」という感じで決めました。



スタッフ:ですが、それで藝高・藝大に入れてしまうのはすごいことですね! お二人とも…!(驚)



實川:そんな感じだったので、いざ覚悟を持ったというか、大変な道に進んでしまったなぁ~と思ったのが大学に入ってからですね。
大学1年くらいから徐々に現実的になってきました。
それまでは自分はピアノをうまく弾けば良いとか、うまく弾くのが楽しいとか、試験とかコンクールのために弾いていただけだったんですけど、なんと言いますか、だんだんと自分が「弾いていく意味」だったりを考えるようになりました。
演奏家として生きていくためには生半可な気持ちでやっていてはいけないですし、ピアニストもいっぱいいますし、上手いとか下手とか…そういう問題ではないんだと感じるようになっていきました。
そう思うきっかけになったことが高校3年のときにありました。
当時、ダン・タイ・ソン(1980年、アジア人で初めてショパン国際コンクールで優勝した)に初めてレッスンを受けたんです。
彼が僕の演奏に対して「とても良いけど、これからは自分の音楽、自分の演奏、自分の音に答えを見つけて行ったほうが良い」と伝えてくださって。抽象的だけど、ある意味、今の演奏はそれではピアノ弾いてるだけだよ、とおっしゃっているんだなぁと…優しい口調だったですが、これからの自分にとってすごく大事な課題だということをそのとき自覚したんです。
そのレッスン一回で、一気に意識が変わったというよりは、だんだんと真剣になってきていて、「演奏していくという意味」というものを深く考えるようになりました。今でも考え中ですけどね…!(笑)

 

 

 



【Q3】どんな演奏家になりたいですか ?クラシック音楽の魅力とは何だと思いますか?

 

鈴木:演奏にはアーティストの人間性がそのまま出ると思うのです。ですから、人間としての深さが感じられるような演奏をしていきたい、ということはずっと思っています。
あとは、やはりヴァイオリンが好きになった理由の一つに「周りの人たちが笑顔になるから」というのがあったので、人を笑顔にできるような演奏家になりたい、というのはありますね。
それと先ほどお話しした“音楽は魔法だ”という想いが、私の原体験です。
クラシック音楽って触れることもできない、言葉も無いものですが聴き手を違う世界に連れて行く、そんな大きな不思議な力をもっていると感じます。
そんな音楽の持つ偉大な力を引き出せるような演奏家になりたいな、というのがすごくありますね!

 



スタッフ:そうですよね。とても共感します。良く映画を見に行って楽しかった!と思うのですが、1年たったときにどんな内容だったか、忘れてしまうことがありますよね。映画を例にとってしまいましたが、要はクラシック音楽よりも具体的なものだし内容もダイレクトに伝わるものにも関わらず、その場だけ楽しかっただけ、で忘れてしまうのです。
クラシック音楽のように言葉を超えたものは、最初はわかりにくいものがあるかもしれませんが、とっつきにくい抽象的なものだからこそ価値がある、わたしたちもそう感じます。
ですので、当サロンのミッションは「心、言葉、音楽、そしてコミュニケーション」としています。
脱線しましたが、實川さんはどんな演奏家になりたいですか?

 

實川:そうですね。僕も音楽の持つパワーってすごくあると思っています。 

クラシック音楽は作曲家がいて、その作曲家が作曲したものを自分がただ単に表現するだけでなく、その曲に秘められているものすごいエネルギーや秘密を、一度自分のなかで落とし込み、自分を通して弾きますよね。そのときに作曲家からくるパワーを全部受け止めて演奏し、お客さんにも共有できたときに…、とても抽象的なんですけれども、作曲家と演奏家である自分と聴衆と三角形(三位一体)だなと思うんです!
自分だけで弾くんだったら自分だけでいいんですけれども…、作曲家が弾いているのか演奏者が弾いているのか、演奏者が書いたのか…、作曲家が書いたのか…、わからないくらい渾然一体となって演奏できると、その場が、その三角形がすごいことになるな!って感じます。
今でも演奏会に行ってすごいなと思った演奏会ってありますが、曲がすごいのか演奏家がすごいのか、わからないくらい両方が一体になってくるんですよね。
僕は曲に秘められた作曲家からのメッセージがあると思っているので、それをそのまま素直に伝えられるような演奏ができればなぁと思ってます。

 

 


スタッフ:そうですね! 私たちも年間100回近く演奏会に足を運ぶこともありますけれども、印象に残った演奏会というのは、演奏家さんのエネルギーはもちろんすごいのですが、曲の素晴らしさに改めて気づき、感謝したり、聴衆もそれを受け取っているという雰囲気がありますね。まさに、演奏家がすごいのか、作曲家がすごいのか、なんなのか…本当にわからなくなりますよね。
實川さんがおっしゃられた作曲家と演奏家と聴衆の三角形、三位一体、とても良くわかります。
それと…、演奏が始まる前に、すごい演奏を聴く前のオーラというか、感じるものがありますよね。「今日はこれからすごいことが起こりそうだ」という予感がしたりします。
それから鈴木さんがおっしゃっていた“音楽の魔法”、これもすごく共感します。
感動すると耳で聴くのではなくハートの奥で聴く、響く、そんな感覚になります。本当に時間が止まりますよね。
本(文字・言葉)を読んで、そういう世界に入り込むのは、自分の方からかなり集中的にならなければならないですが、クラシック音楽では、魔法にかかったように別世界に連れて行ってくれます。



實川:たしかに。別世界に連れていかれる感覚になるということは、クラシック音楽以外あまりないかもしれませんね。ジャズとかも聴いていて心地よいですが、そういうふうにはならないですよね。



スタッフ「(クラシック)音楽は神の愛であり、神の英知である」という言葉を本で読んだとき、納得しました。
自分の“人間としての心”が、人びとの同じ“人間としての心”と共感する音楽がポピュラーだとしたら、クラシック音楽は、心の内奥に潜む崇高なるもの、絶対的なるものへの希求、それがクラシック音楽の本質ではないか、そんな気がしています。

 

 

 


【Q4】練習以外の時間では、どんな過ごされ方をしていますか?


鈴木:コンサートに行ったり、美術館に行ったり、本を読んだり、人と関わるのも好きなので、友だちと会ったりもしています。

音楽以外のさまざまな芸術や伝統なども好きだし、それが演奏の深さにも影響するので、なるべくそうしたものに触れるようにしています。

 


實川:僕は、このところピアノの練習がはかどらなくて…って、これから曲の合わせなのに…。(笑)
最近、なんか妙に疲れているなと感じたので、子供の頃から野球が好きだったので、思いついたようにバッティングセンターに行ってみました。
ピアノって身体を横にひねる運動がないので、最初は筋肉痛になりながらやっていたんですけれど、最近は3日に1回くらい行くようになってきました!
後は、一昨日、美術館に運慶展の彫刻を見に行って来ましたね。練習に疲れたたときは上野の公園ですのでリフレッシュにもなりますのでおすすめです。
学生の頃、もっと行っておけばよかったなぁと思ったり…。(笑)

 

スタッフお二人とも音楽以外の芸術もお好きなのですね。

 

鈴木:そうですね、音楽以外の芸術も「感銘を受ける」という点では共通していると思っています。

人の価値観を変えたり、人生を変えるくらいの力がある、そういう様々な芸術からエッセンスを吸収することは大切だなと感じています。

 


實川さん:例えば、絵ですごいと言われている絵があっても、実際に生で見ると本当にエネルギーがグワァっときて、そのエネルギーの偉大さに動けなくなってしまったりすることがあります。そういう経験をすると、思い出したように美術館に行ってますね。

 


鈴木:最近、上村松園の女性画を美術館で見たのですが、実際に観てみると、美しさだけでなく、内に秘められている強さというか…芯からの美しさが描かれていて、感銘を受けました。

 


スタッフ:なるほど、どんな芸術でも本質的なもの変わらないのかもしれないですね。
ところでお二人は留学されていると思いますが、海外の美術館などにも足を運ばれるのですか?

 

鈴木:そうですね、同じ美術館でも、パリとかヨーロッパの美術館でびっくりするのは、写真を撮って良いことですね!
本物は違うというのをみんなわかっているからこそ、オッケーなのかもしれないです。
違いがわかる歴史・文化だから、ということかもしれませんね。
「行かなきゃ体験できないものがある」ということがわかっているからこそかもしれません。

 

スタッフ:そうですね! 美術館もそうですが、海外のコンサートに行くと,演奏している場面以外は撮影オッケーのところが多いですね。ブラボーと叫びながら、感動した聴衆がストロボを付けて撮影している様子を見て、文化の違いを感じたのを思い出しました…(笑)

 

 

 

 
【Q5】普段聴く音楽もクラシック音楽ばかりなのでしょうか?


鈴木:他のジャンルも嫌いではないのですが、あまりにもクラシック音楽の世界が広すぎて、まだまだその世界の未知との出会いにときめくばかりです。

 


スタッフ:確かに、膨大ですね。聴くことしかしない聴衆であるわたしたちでさえ、もっとたくさんのクラシック音楽に出会う時間があったら、もっともっと楽しめるのに…と思います。(笑)

 


實川:僕も他のジャンルで魅きたい曲などもあるんですけれども、クラシック音楽をすごく集中して聴きたいし、集中して聴くべきだと思うんです。
僕の場合、聞き流したいときなんかはジャズなんかも聴きますし、テンションを上げたいときなどはクラブミュージックなんかも聴くことがありますよ。(笑)
けれども、やっぱりクラシック音楽を集中して聴きたいというのがありますね。
 

 

 

 

 

 


【最後に…】今回のプログラムについての質問ですが、お客様にどのように楽しんで欲しいと思われますか?


鈴木今回は珍しい曲を沢山演奏予定です!

ガーシュイン/ハイフェッツ編曲:”ポーギーとベス”より「サマータイム」「ブルースのテンポで」、シマノフスキ:3つのパガニーニのカプリースより、アンリ・マルトーのカプリースより、等。

ハイフェッツの編曲は、オリジナルの曲に名手ならではの技巧的な彩りが加えられて新たな名曲に生まれ変わっています。

メインディッシュはCDにも収録したプーランクのソナタです。實川さんと二人でローザンヌのデュオの講習会で深めてきた思い入れのある曲でもあるんです。ストーリーのあるドラマチックな曲なので、演奏会では解説もさせていただきながら進めていこうと思っています。そんなお話も含めて、楽しんいただければと思っています。

 


實川:今回は新しいのが多いんですよね!
先月も演奏会をしていて、被らないようにしようと言っていて「そんな無茶を言うのか!」という感じでした。(笑)
新鮮というか、珍しい曲が多いので、とても面白いと思います。

 

 

スタッフ:そうなのですね!普段のコンサートでは聴くことができないような新鮮な音楽との出会いに期待できそうですね。本日はありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

(以上。2017年11月7日美竹清花さろんにて収録)