鐵百合奈ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全曲演奏会<第5回>「精神」[追加公演]
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イベント情報
演奏家 |
ピアノ 鐵 百合奈 |
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開催時刻 | 2020年 12月 07日 (月) 開場 18:00 開始 19:00 |
お問合せ先 | 美竹清花さろん/株式会社ILA |
03-6452-6711 | |
070-2168-8484 | |
info@mitakesayaka.com | |
http://yurinatetsu.com/ |
当日プログラム
ピアノ・ソナタ第19番 Op.49-1 ト短調
ピアノ・ソナタ第20番 Op.49-2 ト長調
ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」 Op.106 変ロ長調
チケット情報
完売御礼で募集をストップしておりましたが、数席のみ(5席前後)お席を開放する運びとなりました!!
詳しくはこちらをご確認くださいませ。
4,000円(一般・全席自由席)
3,500円(会員・指定席あり)
2,000円(学生・全席自由席)
※会員のご紹介はこちら
→http://mitakesayaka.com/regular-member
そびえ立つ巨作、“ハンマークラヴィーア”
挑んだ先に見るもの──
精神に顔はあるのか──
ベートーヴェンのソナタに魅入られたのは、私が小学5年生のときでした。チェルニー40番練習曲を終えたご褒美として、ベートーヴェンのソナタに取り組むことになったのです。
ベートーヴェンのソナタには、楽章ごとにドラマがあり、さらにそれらの楽章が合わさって大きなストーリーになっています。ソナタ形式で書かれることの多い第1楽章ではさまざまな楽想が登場し(提示部)、表情や意味合いを変えていきながら曲が進行し(展開部)、やがて再び主題たちが元の形で現れます(再現部)。この構成に心惹かれないでいられましょうか。激闘の展開部から、再現部へ到達するほっとする瞬間が、昔からいちばん好きです。
いま、ベートーヴェンのピアノ・ソナタを専門的に研究するにあたって、再現部の意味合いについてより深く考えるようになりました。提示部で登場するのは、「男性的」とされる主要主題と、「女性的」とされる副主題ですが、これらの対照性は対決や対話を繰り返しながら、展開部において分解されていきます。そして辿りついた再現部で、ペルソナ(仮面)を剥ぎ取られ、深みを極めた楽想から、どのような精神を見ることができるでしょうか。ベートーヴェンの「精神」に迫ります。
<ベートーヴェンのピアノソナタ全曲演奏に向けて>
ベートーヴェンのピアノソナタを弾くと、心が洗われるように思います。200年ほど前に書かれたにも拘らず、今でもさまざまな発見に満ちています。
弾く度に、聴く度に、新しい。作品を「読み直す」ことによって、生きた息吹が通い、新鮮な感動が生まれます。
さらに、ベートーヴェンのソナタは、作品内でも作品相互間においても複雑な相関関係を持ち、互いに注釈し合っています。そのため、従来に多い時系列順の全曲演奏ではなく、私独自の視点からプログラムを組みました。
これまでにない分析を演奏に生かすことを試みたいと思っています。
このような意義深く記念碑的なベートーヴェンのピアノソナタの全曲を演奏させていただくことに至福の思いを抱いています。
親密な空間のサロンで行うことで、聴衆の方も作品に積極的にアプローチしやすくなり、作品に「参加」していただけるのではと思いを込めています。
(鐵 百合奈)
<プロフィール>
鐵 百合奈(TETSU Yurina)Piano
1992年香川県生まれ。N&FよりデビューCD「シューマン:
2019年2月よりベートーヴェンのピアノ・
横須賀芸術劇場や三井住友海上文化財団のフレッシュアーティスツ
第86回日本音楽コンクール第2位、岩谷賞(聴衆賞)、三宅賞。
2015年、皇居内桃華楽堂において御前演奏を行う。
論文「『ソナタ形式』からの解放」で第4回柴田南雄音楽評論賞(
ヤマハ音楽振興会、よんでん文化振興財団、岩谷時子
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、