ゴルトベルク変奏曲BWV988特別演奏会(ピアノ:佐藤彦大)

イベント情報
演奏家 |
ピアノ 佐藤 彦大 |
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開催時刻 | 2020年 12月 26日 (土) 開場 14:30 開始 15:00 |
お問合せ先 | 美竹清花さろん/株式会社ILA |
03-6452-6711 | |
070-2168-8484 | |
info@mitakesayaka.com |
当日プログラム
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988
※プログラム等は、やむを得ない事情により、 変更になる場合がございます。
チケット情報
当日、現地払いでお願いいたします。
5,000円(一般・全席自由席)
4,500円(会員・指定席あり)
2,500円(学生・全席自由席)
※会員のご紹介はこちら
→http://mitakesayaka.com/regular-member
一つの「うた」の主題から、大きな宇宙が生まれる。すべての人に 心の慰めを ──
変奏曲の最高峰、ゴルトベルク変奏曲私の今までを思い返してみると、「変奏曲」というジャンルの作品は少数しか勉強したことがないことに気が付 きました。モーツァルトの「 デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲」、 ベートーヴェンの「自作主題による32の変奏曲」「熱情ソナタ」 の第2楽章、ラフマニノフの「コレルリの主題による変奏曲」「 パガニーニの主題による狂詩曲」…… このくらいしか思いつきません。 指導するようになって学生と一緒に勉強したものは、 メンデルスゾーンの「厳格な変奏曲」、リストの「 パガニーニによる大練習曲」の第6番、ブラームスの「 ヘンデルの主題による変奏曲」くらいです。 変奏曲は非常に難しいジャンルで、何が難しいかというと、 作品全体を見通した時の一体感をどれだけ出せるか、 という点です。1変奏毎のキャラクターの表現と、 それを横に繋げた時にどれだけ自然な音楽に聴かせられるか、 というところが聴きどころであると思います。 「ゴルトベルク変奏曲」は30の変奏をアリア(主題)でサンドイッチした面白い形式で、 変奏はアリアの32小節の低音に基づいています。 3の倍数の変奏にはカノンが置かれ、 その都度2声の音程は1度から2度、3度… と順に増えていきます(第30変奏のみ特殊で、 Quodlibetが置かれている)。 これにより変奏は更に3つずつに区切ることができます。 このバッハによる数字の仕掛けについては様々な文献で取り上げら れていることではありますが、「3」 という数字は三位一体を象徴するものです。また、 第16変奏にはOuverture(序曲)と書かれており、 30の変奏は15変奏ずつの大きな2つの纏まりと捉えられるよう にもなっています。更に、32小節のアリアと、アリア・変奏・ アリアの合計が32なのも何かしらの意味があることと勘ぐってし まいます。このように、 演奏をする前からこの作品には興味深いところが沢山あり、 面白いです。 バロックの時代にこれだけ規模の大きな鍵盤作品があるのも驚きで すが、現在でも芸術の粋を極めた、変奏曲の最高峰です。 新型コロナウィルスの影響もありましたが、今年も様々な演奏会に出演させていただいています。 でもこの演奏会は私の2020年の中で最も重要な演奏会になるの は間違いありません。世の中に沢山の演奏が存在しますが、 私のゴルトベルク変奏曲を皆様にお届けできるのを楽しみにしてお ります。 (佐藤 彦大)
<プロフィール>
佐藤 彦大 (SATO Hiroo)Piano
盛岡市出身。東京音楽大学付属高等学校、
2004年第58回全日本学生音楽コンクール高校の部全国大会第
オーケストラとの共演も多く、2008年第17回国際音楽祭「
2011年東京文化会館小ホール、2013年紀尾井ホール、
録音ではライヴ・ノーツより2012年「Hiroo Sato plays 3 Sonatas」、2017年「Hiroo Sato Piano Recital」(レコード芸術準特選盤)、
現在岩手大学特命准教授、