安達真理&佐藤卓史 オール・シューベルト デュオリサイタル

イベント情報
演奏家 |
ピアノ ヴィオラ 安達 真理 佐藤 卓史 |
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開催時刻 | 2022年 05月 08日 (日) 開場 13:30 開始 14:00 |
お問合せ先 | 美竹清花さろん/株式会社ILA |
03-6452-6711 | |
070-2168-8484 | |
info@mitakesayaka.com |
当日プログラム
フランツ・シューベルト:
ガニュメート D544
音楽に寄せて D547
ます D550
五月の歌 D503
涙の賛美 D711
君は憩い D776
夕映えの中に D799
男はみんな浮気者 D866-3
『美しき水車屋の娘』D795より
2.どこへ?
6.知りたがり
7.いらだち
8.朝の挨拶
10.涙の雨
14.狩人
18.しぼめる花
19.水車屋と小川
「しぼめる花」の主題による序奏と変奏曲 D802
他
※プログラム等は、やむを得ない事情により、 変更になる場合がございます。
チケット情報
当日、現地払いでお願いいたします。
5,000円(一般・全席自由席)
4,500円(会員・指定席あり)
2,500円(学生・全席自由席)
※会員のご紹介はこちら
→http://mitakesayaka.com/regular-member
ヴィオラとピアノで紡ぐシューベルトの歌曲の世界
"シューベルティアーデ(Schubertiade)"
という言葉をご存知でしょうか。当時、 シューベルトの友人たちの自宅サロンで、 シューベルトを囲んで開催されたコンサートのことを称します。
シューベルト(1797~1828)の没後約200年の時を経た現代でも、彼の作品を愛し、 研究する奏者によって、 その作品の素晴らしさをシューベルティアーデとして再現されてい ます。
美竹サロンでは、まさに当時の"シューベルティアーデ"を彷彿とさせるような、 サロンコンサートが二人の名手によって再現されます。
シューベルトの柔らかさと歌謡性が特徴的な"うた"を表現するのは、ヴィオリスト安達真理氏。 彼女の表現力の高さには定評があり、 その演奏によってヴィオラの魅力に開眼したという話をよく耳にし ます。
そして、あたたかく溶け合うような音色やハーモニーでその作品を照らすピ アニストは、"現代随一のシューベルト弾き" の評価を確立している佐藤卓史氏。
驚くべきことに、彼の風貌は、まるで和製シューベルトのよう・・・!
彼のシューベルトツィクルスを初めて拝聴したとき、シューベルトのどこか迷えるような奥深い森に入っていくような感 覚に陥りました。 作品を表すために必要な完璧かつ巧みな技からは、 シューベルトへの深い敬愛の念を感じられずにはいられません。
そんな期待大のお二人に、第2回目となるオール・シューベルト・プログラムについて、メッセージをいただきました。
前回ご好評いただいた、佐藤卓史さんとのオール・シューベルト・プログラムでお送りした「シューベルティアーデ」。『冬の旅』と『アルペッジョーネ・ソナタ』など、シューベルトの晩年の作品を中心にお楽しみいただきました。第2弾となる今回は、『冬の旅』、『白鳥の歌』と並んでシューベルト3大歌曲集のひとつとされる『美しき水車小屋の娘』、そしてその中の 「しぼめる花」のメロディを主題として作曲された『フルートとピアノのための変奏曲』をメインに、5月という初夏の爽やかな季節に乗せて、甘酸っぱい青春を描いてみようと思います。佐藤さんのシューベルト愛にいざなわれて、私もヴィオラという楽器の可能性を超えて、シューベルトの歌曲の未知なる世界にどんどん踏み込んでまいります。この稀少な体験を是非ご一緒に。(安達 真理)
安達真理さんとの2回目の「シューベルティアーデ」、今回のメインは『美しき水車屋の娘』です。前回取り上げた『冬の旅』と同じミュラーの詩による(ちなみにミュラーとはドイツ語で「水車屋」の意)、「アナザーストーリー」ともいうべき連作歌曲です。恋に破れた若者は、今回は終わりのない放浪の旅に出るのではなく、心の友である小川に身を投げて死ぬという結末を選びます。そのエンディングは悲しいものではありますが、主人公の一途さが共感と救いをもたらします。
そこまで一途ではない男たちは、川底を掻き乱して無垢な『ます』を捕まえようとしたり、挙げ句に現場を押さえられて『男はみんな浮気者!』と吊し上げられたり。あるいは静かな愛をロマンティックに歌う『君は憩い』や、つらい時代をともにしてくれた音楽に感謝を捧げる『音楽に寄せて』などなど、さまざまな“愛”のかたちをヴィオラとピアノで提示するひとときとなることでしょう。作曲家生前のシューベルティアーデでも大喝采を博したであろう『しぼめる花』変奏曲の怒濤の超絶技巧にもご期待下さい!(佐藤 卓史)
シューベルトの音楽は、流動性の中に様々な要素が内在し、想像力を掻き立てられます。
悲しみと喜び、生と死、過去と現実、、、彼は何を思ってこれらの作品を描いたのでしょうか。まるで私たち聴き手に疑問を投げかけているようにも感じられます。
今回は、シューベルトの代名詞でもあるドイツリートが多く取り入れられたプログラムにも、何か意味深いものが感じられます。
転調のたびに感じられるシューベルトの精神性を、心の赴くままに感じてみませんか。(美竹清花さろん)
<プログラム>
安達 真理(ADACHI Mari)Viola
佐藤 卓史(SATO Takashi)Piano
1983年秋田市生まれ。高校在学中の2001年、日本音楽コンクールを制し一躍注目を浴びる。東京藝術大学を首席で卒業後渡欧、ハノーファー音楽演劇大学、ウィーン国立音楽大学で研鑽を積む。2006年ミュンヘンARD国際コンクール特別賞、2010年エリザベート王妃国際コンクール入賞、2011年カントゥ国際コンクール第1位など受賞多数。とりわけ2007年のシューベルト国際コンクールでの優勝とその後の世界各地での演奏活動を通して“現代随一のシューベルト弾き”の評価を確立した。2014年よりライフワークプロジェクト「佐藤卓史シューベルトツィクルス」を開始、未完作品の補筆を含む前人未踏のシューベルトピアノ曲全曲演奏に取り組んでいる。
指揮者ジョナサン・ノットの指名により同氏の東京交響楽団音楽監督就任披露演奏会のソリストを務めたのをはじめ、N響、日本フィル、神奈川フィル、大阪響、広島響等と共演。レコーディングにも積極的に取り組み、これまでに日本と欧州で20タイトルを超えるCDをリリースしている。放送や室内楽に加え、近年は作編曲の分野でも活動。2021年に初のオリジナル作品集CD「《ラクリメ》変奏曲~佐藤卓史:2台ピアノ作編曲集」(ライヴノーツ)を発表。
公式サイト www.takashi-sato.jp