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ソロから室内楽まで── 入江一雄の優れたバランス感覚の秘密に迫る【音楽のQ&A】前編

ソロから室内楽まで── 入江一雄の優れたバランス感覚の秘密に迫る【音楽のQ&A】前編


77回日本音楽コンクールピアノ部門第1位、第1CWPM(ポルトガル)5位入賞他、数々のコンクールなどを多数受賞され、
ソロ活動だけでなく国内主要オーケストラとの共演や室内楽の演奏会にひっぱりだこの入江一雄さん。
さらに、演奏活動のみならず東京藝術大学にて後進の指導にもあたられています。

美竹清花さろんでは「全曲演奏プロジェクト」記念すべき第一弾としてプロコフィエフ ピアノ・ソナタ全曲演奏会に挑み、新たなるチャレンジを始動させます。

ソロに特化するでもなく、特定の作曲家に偏るわけでもなく、さまざまなジャンルの膨大なクラシック音楽を敬愛する姿勢が印象的な入江一雄さん(以下敬称略)ですが、
誠実で緻密な分析と明晰な知識で読み解く彼の特筆すべき"優れたバランス感覚"の秘密に迫ります。

 

 

 

 ピアノという枠にとらわれない視野の広い音楽教育

 

― クラシック音楽を好きになったきっかけはなんですか?

 

入江両親が楽器をやっていることもあり、自然に習い事として始めました。父親はオーボエをやっていまして、母親がピアノ教師をしていました。初めはヴァイオリンを習っていたようですが2才で始めて3才でやめるという(笑)そのあとにピアノを習い始めましたので、4才くらいからスタートしたと記憶しています。

好きになったきっかけと言いますと初めの頃は全然好きじゃなかったですね(笑)教育の一環といいますか、遊びではなく"習い事"というような雰囲気を、小さいながらに感じ取っていました。それから父親の仕事の関係で熊本から埼玉に引っ越し、知り合いの方にピアノの先生をご紹介いただいて、新しい先生にレッスンを受け始めました。その先生のレッスンを受け始めてから、ピアノを弾くことに対して喜びを覚えるといいますかとにかく楽しくなりましたね!

普通、ピアノのレッスンといいますと宿題を出されてそれをレッスンに持っていく、というイメージだと思います。ですが、その先生のレッスンでは、初見の練習にベートーヴェンのシンフォニーの連弾版をやらせていただいたり、僕は決まって下のパートだったのですが、ピアノ曲以外の曲と触れ合うきっかけにもなりましたし、とっても楽しかったです!今考えると、とても多角的なレッスンをしてくださっていましたね。

 

スタッフそれは視野が広くなるきっかけになりますね!ピアノを習い事でやってきた人というのは、シンフォニーにあまり興味がなく、ピアノ曲ばかりに詳しい人が多いと感じます。

 

入江そうですね、ピアノは一人で完結しちゃいますね。

 

スタッフそのなかで多角的なレッスンを受けて来られたというのは恵まれたことだと思います。入江さんはレッスンを通して自然にピアノの道に進まれたと思いますが、レッスン以外に衝撃を受けた曲との出会いであったり、印象的な体験やエピソードがあれば教えてください。


 

入江その先生に、色々な演奏を勧められてよく聴いていたのですが、中学生の頃、ホロヴィッツの84年だったかな?モスクワ音楽院の大ホールでスクリャービンのOp.8-12悲愴のエチュードが収録されたCDを聴いたとき、とても衝撃を受けました。その当時、スクリャービンという人を知らなかったので、初めて聴いたということももちろんあったのですが今まで体験してきた演奏を聴いて感動する感覚とはまったく違った感覚になりました。

演奏を聴いていて「うまい演奏だな」とか「この曲、良い曲だな」と思ったりすることはたくさんあったのですが、そういうものを超越してしまっているといいますか世界のピアニストではこういう演奏をする人もいるのか、と。そのとき初めて、ピアノを本格的に取り組むのも面白いのかなと思いはじめました。

 

スタッフスクリャービンですか。中学生でスクリャービンに感動するとは、相当、耳が肥えているといいますか、すでに芸術的な感覚が磨かれていたのですね。

 

入江そうですね。当時、その先生と一緒にホロヴィッツの聴き比べをしようという流れでその演奏に出会ったのですが、最初に聴き比べをしたときは、その演奏が良いとは思いませんでした。ですが、改めて何回か聴いていくうちに徐々にその魅力にハマっていってしまってその演奏の偉大さ、凄さが心に沁みてくるとでも言いますか、一度その感覚を体験してしまうと、なかなか抜け出せないくらいに沁みてしまいますよね。

 

スタッフそうですね、一旦ハマる演奏に出会い、それにハマってしまうと、それ以外聴けなくなってしまったりすることもありますよね。

 

 

 

 

 音楽は命がけで切磋琢磨していくもの

 

― ご自身が演奏家として生きて行こうと思ったきっかけは何ですか?また、もしピアニストにならないとしたらどんな自分の姿を思い浮かべることができますか?

 

入江きっかけは日本にいたときではなくて(笑)それこそ、周りの皆さまがとても良いお膳立てをしてくださっていましたので、自然と高校を受験してみようと思い、芸高に入りましたが。そうなると皆、同じ方向を向いてやっているではないですか。幼い頃から習ってきていて、その延長線で留学するなりして。ですので自分のなかではそれが当たり前といいますか、音楽に携わったりピアノを弾いたりすることは、決して"特別なこと"ではなかったですね。もちろん日常にあるのは嬉しかったのですが、それを改めてどうしてやっているのかというと、正直、言葉に詰まるところがありました。

大学生の頃久しぶりに小学校や中学校の友達と会った時など、「小さい頃から夢があっていいね」って言われていたのですが、逆に「こういう夢を叶えたい!」とか、「こういうことをやりたい!」とか、強く思ったかというと、そうじゃなかったんですよね。

よくも悪くも自然の成り行きというか(笑)そういう感じでやっていて、大学も卒業し、ちょうど音コン(日本音楽コンクール)で優勝したときは大学4年生でした。そのときに初めて考えました。芸高に入学して芸大に行って卒業したら、当たり前のようにみんなプロになれると思っていたんです。()

ですので、なんとなく音楽家になるかな~とか、なれるかな~とか、淡い希望というかそういうものはあったのですがはっきりと自分が音楽家としてどうしていきたいのか、ピアノをなぜ弾いているのか、そういうことを意識し始めたのは、やはり留学してからですね。

 

スタッフなるほどですね。自然と続けてこられたのは素晴らしいことだと思います。留学してからは、どのようなきっかけによって、どのような変化があったのでしょうか。

 

入江:留学先はモスクワだったのですが、そこで同じように音楽を学ぶ学生たちに、まず衝撃を受けました。皆、どんなに些細なことや短いフレーズだったとしても、全神経を注いで音楽に向き合っているのです。それも自分たちと同じ世代とか、自分よりも下の世代の子たちとか
そういう姿を目の当たりにして、今までの自分はぬるかったな、と反省したんですよね。本来、命をかけ切磋琢磨していくものだし、それをする価値のある素晴らしい遺産が音楽だと思うのです。ですので、それらをないがしろにしていたことにすごく反省をして
しっかりと向き合っていこうと思いました。せっかくここまで積み重ね、諦めずに続けてきたということもありますし、それを生かさない手はないと思いますし、成就させたいと思いましたね。

 

スタッフそうなんですね。確かに、留学して覚悟が決まったとか、価値観が変わったという話はよくお伺いします。
ですが、日本にいたときに、すでに才能を見出し、努力し、育て、ある程度開花していなければ、留学してもそのような確信を持つには至らないのではないかな、と思ったりもします。

 

入江どうなんですかね~、みなさんそう言ってくださるのですが、自分ではあまり自覚はありません。ですが、楽器を弾くことに、特別こう不自由を感じることはなかったのですがでも、留学したら僕、一番クラスで下手でしたから(笑)

 

スタッフえ~! それはないですよ~!

 

入江いやいや、皆、なんでこんなに上手なんだろうって本気で思いましたよ。まぁ、そのような環境があったからこその今があると思いますし、何かを貪欲に欲するという感覚は、向こうで初めて感じましたね。

 

スタッフまぁ、命がけというのは日本にはない感覚ですよね。

 

入江まぁ、そうやっている"つもり"ではありましたけどね。(汗)やっているときはやっていたと思うのですが、本当に"心の底から"というのは、今考えればなかったかなって思います。

 

スタッフ向こうの方とはどういったところで違いを感じられたのですか?まぁ~、文化はもちろん違うと思うのですが。

 

入江えーとそうですね、たとえば演奏する曲や作曲家にたいして、"尊敬の念"というのをすごく感じますね。選曲一つとってもそうです。
日本にいたときは、身近な例でいうと、音大の学生さんとかは、難しい曲をコンクールで弾こうとか、試験で弾いてみようとか、そういったスタンスで曲を選んでいる人が多いと思います、僕もそうでしたが。
ですが、向こうの人というのはそれよりも二歩も三歩も先を行っているというか
、この曲のこういう部分が素晴らしいとか、この曲のこういう部分に共感するから、こんなふうに表現してみたいとかいう自分の明確な思いや意見を持って選曲することが多いです。そういう意味では、他人と競うというよりは、自分を高めるというスタンスですね。

 

スタッフなるほどですね。最初から音楽の本質をついていくのですね。文化の違いなのでしょうか。

 

入江そうですね~。一概にそうとは言えないと思います。たとえば日本にも素晴らしい伝統芸能がたくさんありますし、歌舞伎とか観劇すると素晴らしいなと思います。発想の転換がこちらの業界にあまりないだけで、うまくいけば同じようにできるはず!と思って取り組んでいますけどね。

 

スタッフなるほどですね。ちなみに入江さんは、もし演奏家にならなかったらどんな自分の姿を思い浮かべますか?

 

入江:それなんですよね~それは考えつかないんですよね~。(笑)音楽とかピアノをずっと続けてやってきたということもあり後戻りできない感じです!
他のことはできないですし
たぶん自分がやってきたことのなかで一番できることがこれなので、そういう意味でも腹をくくったこともあります。ですので、本当に他のことは想像つかないんですよね~。もちろん好きなことはたくさんあるのですが

 

スタッフ仮に生まれ変わったとしたらどうでしょうか?!

 

入江そうですねもしもう一回生まれ変わったとしても、やりたいのはやっぱりピアノですね!(笑)まぁ、チェロとかもやりたいなって思いますが、やっぱりピアノですね!

 

スタッフ:それは!まさに天職ですね!ちなみに、音楽をやっていて辛かったのは、やはり留学されている時期ですか?

 

入江そうですね。何回か辛いな~って感じる時期がありました。もちろん留学している時期もそうでしたが
一番初めに辛いというか、なんかよくわからないなぁって思ったのは、中学生のときに受けたコンクールでの出来事でした。

コンクールが終わったあと点数表が出るんですけど、実際の演奏もそこまでは満足はいってなかったのですが、実際に点数表を見たら、すごい離れているんですよ!なんか60点台もいれば90点台もいるみたいな(笑)

 

スタッフ:え~!

 

入江それは当時、よくわからなかったですね。今考えれば、審査員の好みにハマったとかハマらなかったとか、色々な観点から見て起こりうるのはわかります。ですがその当時は全然訳がわからなくてたとえば全部悪いとか、全部良いとか、全部中間くらいとというのでしたら理解できたと思います。ですが、これって一体どういうことなんだ?!って聴く人によって、なぜこんなに違うのだろうっていう印象の差とでもいうのでしょうか。こういうのは辛かったですね。

 

 

 

 

 0を1にする力── 自分で選択肢を作りだす

 

入江:ですが、根本的に考えさせられたのは留学期間中でしたね。さっきもお話したように周りの姿勢が考えるきっかけになりました。あとは、それこそロシアに留学するって言ったときに、ソ連時代をご存知の方がとても心配してくださったのが印象的でした。祖父にも「お前はソ連に行くのか」と言われたり(笑)まぁ~特に危険な目には遭わなかったのですが。いろいろ聞かされていた話よりも、いくぶん過ごしやすかったと思います。ですが、それでも張り詰めた空気感とかやはり不自由な点は多くありましたね。

 

スタッフ不自由な点とはどういったことでしょうか。

 

入江:たとえば、今までは音楽に限らず何かをしようと思ったときには、何かがどこかに転がっていて、それを拾っていくことで事なきを得ていたのですが、それが流れて来ない状態に多々、直面しました。
それをどうしようということではなく、選択肢がないので、まず自分で選択肢を作り出すとでもいうのでしょうか。明確な答えもありませんので、何が答えに近いのかという案を自分で考えて作り出すところから始める必要があるのです。0を1にする作業、というのでしょうか。2を5にする作業よりも、0を1にする作業の方が当然、大変です
。ですが、日本ではあるものを大きくするということには慣れていたので、0を1にすることができてからは日本でやってきたこともうまく実を結び、今に至っています。

 

スタッフなるほど、ちなみに0を1にすることとは音楽的なことにおいてでしょうか?
 



入江そうですね、それもそうですし、例えば生活面でもです。たとえば、学校の練習室を取るのがとっても大変なんですよ!
練習室を取るために、学校で2、3時間待つのとかザラです。(笑)それでもなぜ学校で練習したいと思うかっていうと、グランドピアノで練習できる環境が整っていないからなのです。モスクワのなかで割とちゃんとした楽器があるのは学校しかないのです。(それでも日本よりも状態のよくない楽器ですけれども)

寮の楽器とかは本当にひどいです!ガタガタこの辺とか全部同じ音みたいな(笑)

 

スタッフえ~!

 

入江:この辺の鍵盤ないとか

 

スタッフえ~!

 

入江:鍵盤全部あると思ったらアクリル全部剥がれているとか

 

スタッフえ、え~!

 

入江(笑)そういう環境のなかから何かを掴み取るという経験ができたのは、大きかったなぁって思いますね!

 

スタッフ:いや~、それは本当の意味で0を1にする作業ですね!(笑)

 

入江:あ、はい。本当にそうです!(笑)

 

スタッフすごいですね、過酷ですね、日本は本当に整ってますよね。

 

入江:はい、本当にいい国ですね、設備もしっかりしていて。ですので、音楽をやる以前の問題でも、けっこう人間程なたくましさというかそういうものがすごくつきましたね。

 

スタッフなるほどですね!食べるところもそんなになかったのではないですか?

 

入江そう脅されていたんですけれども、そうでもなかったです!美味しいお店もけっこうありましたし(笑)
まぁ~、留学がきっかけで自炊とかもするようになりましたし、家事をすることも割と趣味の一つというか、息抜きになったりしていました。

 

 

 

 

 

 バランスの良い大きい5角形が理想

 

― どのような演奏家になりたいとお考えでしょうか?

 

入江昔は、自分の存在を知ってもらいたくて演奏していた記憶があったのですが、一周まわりまして(笑)
今は、作品や作曲家の魅力を、聴いている人に伝えられるような演奏家になりたいですね。たとえば、ベートーヴェンを弾いた演奏会にいらっしゃったお客様が「ベートーヴェンのこんなところがよかった」とか、「ベートーヴェンが好きになった」とか、「ベートーヴェンの他の曲も聴いてみたいな」と思うきっけかになったりですとか、そう思っていただけたら嬉しいですね。それらが根底にあって、その次に、あの人が弾く他の演奏も聴いてみたいって、自分に興味が向いてくれればいいかなと
そんな感じですかね。

自分も年を重ねるごとに、昔、苦手だった作曲家が好きになってきたりですとか、もともと好きだった作品や作曲家が、また別な新しい角度で見ることができるようになったりと、そういった気付きや発見が多くあるのです。そんな自分の体験をお客様と共に体験できればいいという思いで演奏しています。こういう思いはずっと持ち続けたいと思っています。

 

スタッフ:作曲家や作品の良さですね。純粋にそれを基本に置くことは大切なことだと思います。

 

入江あ、あと、それこそ日本にいたころ、特に芸高にいたころは偏食してたな~って思いますね!

 

スタッフ:偏食?!

 

入江:音楽の偏食です。たとえばベートーヴェンばっかりですとか、ラフマニノフばっかりですとか
けっこう大学のなかで、あの子はあれが上手だとか、得意分野だとか言われると、そればっかりになってしまう傾向があるんですよね。まぁ~そう言われているほうも嬉しくなっちゃって、余計に偏食になってしまうのですが(笑)それが、よくも悪くも行き過ぎちゃって、そればっかになってしまうと、やはり歪んじゃいますよね。
チョコレートばっかり食べてるとやっぱりニキビができるし
、揚げ物ばっかり食べていたら太っちゃうしみたいな。昔はそれで自分の得意な作品、作曲家の良さしか見られなかったのですが、やはり他のものを見てこそ、気づかなかった良さがわかることもあると思います。

極端な話ですが、ベートーヴェンのここの良さがわかってこそショパンのここの良さがわかるとか、ショパンの良さがわかって、リストとの違いに気付いて、違った良さを発見できるとか。リストの良さがわかって、ベルリオーズに行ってですとかそういった違いというのは年を経るごとに、年々気付くことことが多いです。今までの反省も込めてですが、バッハから新しい作品まで、ジャンルにこだわらず演奏できる人間になりたいですね。

 

スタッフなるほど、入江さんってとてもバランスが取れていますね!

 



入江そうですか?!(笑)昔はバランスが取れていると言われるのがすごい嫌だったんですけど!
ですが今は、バランスの良い大きい5角形とでもいうのでしょうか、それが理想ですね。

クラシック音楽って、全部すばらしくて、全部良いというのがわかっていたほうが良いじゃないですか!
もちろん、これだけが突出して良いっていうのも魅力的だと思います。ですが自分はその範囲が割と全部に及んでいたいと思っていますね。

 

スタッフなるほど、それと関係があるのでしょうか、入江さんが室内楽に積極的に取り組まれていることには、どんな根拠があるのでしょうか。

 

入江室内楽に取り組み始めたのは大学院くらいのころでした。学校の授業で、固定のメンバーで1年間授業を履修してっていうのがありまして、それを取っていたのがきっかけです。今はその授業を僕が教えているのですが(笑)

当時、ピアノトリオに取り組んでいたのですが、あまり他の楽器と、しかも3人以上での演奏というのは初めてでしたので、とても新鮮でした。特に違和感なく始めは演奏していたのですが、弦楽器や管楽器の音が進んでいく感じですとか、ピアノ以外の音の魅力を体験し、音の聴き方が変わっていきましたね。

室内楽に取り組むことで、ソロの演奏も違ってくるし、弦楽器や管楽器の音の聴き方が変わればコンチェルトを演奏するときも全然違いますし、それは実感しました。不安で指揮者をじっと見ていることもなくなりましたし(笑)

音楽的な余裕といいますか、どこから聴こえてくる音にも反応できるようになりました。ですので、僕の演奏スタイルとしては、ソロもできてコンチェルトもできて室内楽もできて、「あの人、歌の伴奏も良いわね」みたいなそれが理想ですね!

 

スタッフなるほど、それは音楽の視野が広がりそうですね。

 

入江そう思いますね。ピアノだけですと、よくも悪くも直線的なものとかになりがちだと思いますので

 

スタッフそうですね。

入江さんの演奏を初めて聞いたときも、綺麗な音だな~と感心したのをよく覚えています。もっと彼のモーツァルト聴いてみたいなと思ったことをよく覚えています。確か、N響のMARO(NHK交響楽団第一コンサートマスター)さんとチェロの笹沼さんと、毎日ゾリスデンで室内楽を演奏されているときでしたね。

 

入江そうですね。あれはちょうど留学から帰ってきて首都圏である初めてのコンサートでした。留学していて時々帰ってきても本番があったりなかったりですとか、首都圏を離れてのコンサートだったりでしたので、本当に首都圏では久々でしたね。

 

スタッフそうだったんですね。たまたまそのような貴重なコンサートに出会えてよかったです。

 

 

後編へつづく)

 

 

 

 

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入江 一雄プロコフィエフ ピアノ・ソナタ全曲

2018年10月27日()  開演18:00
2018128() 開演18:00
2019224() 開演18:00
美竹清花さろん 

公演の詳細はこちらから

 




【第一弾】

1027(開場17:30 開演18:00

ピアノ・ソナタ第1 ヘ短調 Op. 1

ピアノ・ソナタ第4 ハ短調 Op. 29「古いノートから」

ピアノ・ソナタ第7 変ロ長調 Op. 83「戦争ソナタ」

 

【第二弾】

2018128(開場17:30 開演18:00

ピアノ・ソナタ第2 ニ短調 Op. 14

ピアノ・ソナタ第6 イ長調 Op. 82「戦争ソナタ」

ピアノ・ソナタ第9 ハ長調 Op. 103

 

【第三弾】

2019224(開場17:30 開演18:00

ピアノ・ソナタ第3 イ短調 Op. 28「古いノートから」

ピアノ・ソナタ第5 ハ長調 Op. 38

ピアノ・ソナタ第8 変ロ長調 Op. 84「戦争ソナタ」





<プロフィール>

入江 一雄(いりえ・かずお)Piano

東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て同大学・同大学院を首席で卒業・修了。

第77回日本音楽コンクールピアノ部門第1位、第1回CWPM(ポルトガル)第5位入賞他、受賞多数。ソロ活動だけでなく国内主要オーケストラとの共演や室内楽の演奏機会も多い。近年ではN響コンサートマスター篠崎史紀氏から絶大な支持を受け、同氏リサイタルや室内楽公演で多くの共演機会を得ている。

2012-13年度公益財団法人ロームミュージックファンデーション・2015年度文化庁(新進芸術家海外研修制度)より助成を受け、チャイコフスキー記念ロシア国立モスクワ音楽院研究科に在籍し、名匠エリソ・ヴィルサラーゼに師事。2016年夏に修了しディプロマ取得。2017年度より東京藝術大学にて教鞭をとる。王子ホールレジデンス「ステラ・トリオ」メンバー。第5回あおによし音楽コンクール奈良にて、ゲスト審査員を務める。