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石上 真由子&江崎 萌子 ベートーヴェン 10のヴァイオリンとピアノのためのソナタの秘密《Vol.2》〈狂喜と狂気〉

2024年12月11日 [水]
開場18:30 開始19:00
渋谷美竹サロン

出演

ヴァイオリン石上 真由子
石上 真由子(Mayuko ISHIGAMI)Violin
日本音楽コンクール、ルーマニア国際音楽コンクール、宗次エンジェルヴァイオリンコンクール、チェコ音楽コンクール、バルトークコンクール等、国内外で優勝・受賞多数。
題名のない音楽会、NHKクラシック音楽館、NHK-FM名曲リサイタルやリサイタル・ノヴァ、「ブラボー!オーケストラ」等に出演。
東京交響楽団、東京都響交響楽団、読売日本交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団、大阪交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、ブラショフ国立交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、旧 東京ニューシティ管弦楽団、セントラル愛知交響楽団、愛知室内オーケストラ、山形交響楽団など、国内外で多数のオーケストラと共演。
Charlottesville Chamber Music Festival・Festival Academy Budapest・Elba Isola Musicale d'Europa・Lobero Theatre Chamber Music Projectなど、欧米各地の音楽祭・演奏会に出演。
長岡京室内アンサンブル、アンサンブル九条山メンバー。室内楽コンサートシリーズEnsemble Amoibe主宰。
Music Dialogue、CHANEL 室内楽、京都コンサートホール、公共ホール音楽活性化事業登録アーティスト。
京都市芸術新人賞、音楽クリティック・クラブ賞、大阪文化祭賞、青山音楽賞、藤堂音楽賞受賞。
日本コロムビアよりCD「ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ」、「ブラームス:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第1番」、ALTUSより「ラヴェル:ツィガーヌ」好評発売中。
www.mayukoishigami.com
Twitter @MayukoIshigami / Instagram @mayukoishigamiviolin
Facebook https://www.facebook.com/IshigamiMayuko/

江崎 萌子(Moeko EZAKI)Piano
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス大ホール、パリ・フィルハーモニーブーレーズホールにてソリストを務めたのをはじめ、日本、ドイツ、フランスを中心に演奏活動を行う。これまでに東京交響楽団、中部ドイツ放送交響楽団、Orchestre symphonique et lyrique de Nancy 等と共演。シャネル・ピグマリオン・デイズアーティストとして東京・ネクサスホールにて全六回のソロリサイタルを行う。
第8回ヴェローナ国際コンクール(イタリア)第2位およびクラシックソナタ賞、女性演奏家賞受賞。 その他、第26回エピナル国際コンクール(フランス)入賞およびオーケストラ賞、現代曲賞、第80回日本音楽コンクールピアノ部門入選、第4回東京ピアノコンクール第2位など国内外で入賞を重ねる。
室内楽にも数多く取り組み、ベルリンフィルハーモニー室内楽ホール、ゲヴァントハウスメンデルスゾーンザール、ドレスデンシュターツカペレにて演奏するほか、Festival de musique St Amand deVergt、ラヴェル音楽祭、Music Dialogueディスカバリーシリーズ、シャネル室内楽シリーズ等に出演。ザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクール第2位受賞。
桐朋女子高等学校音楽科首席卒業後、パリスコラ・カントルム音楽院にてテオドール・パラスキヴェスコ、パリ国立高等音楽院にてフランク・ブラレイ、上田晴子の各氏に師事し修士課程を卒業。ライプツィヒ・メンデルスゾーン音楽大学演奏家課程にてゲラルド・ファウト氏のもと研鑽を積み、2022年最高点で国家演奏家資格を取得、2023年より同大学にて教鞭を取る。またメナヘム・プレスラー、マリア・ジョアン・ピレシュ各氏の薫陶を受ける。
オフィシャルホームページ moekoezaki.com

プログラム

ベートーヴェン:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第2番 イ長調 Op.12-2
モーツァルト:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ長調 K.526
清水昭夫:狂詩曲 ~ヴァイオリンとピアノのための~
プロコフィエフ:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第1番 ヘ短調 Op.80

*プログラム等は、やむを得ない事情により、 変更になる場合がございます。

インタビュー記事はこちらから

チケット情報

当日、現地払いでお願いいたします。

5,000円(一般・全席自由席)
4,500円(会員・指定席あり)
2,500円(学生・全席自由席)

※会員のご紹介はこちら
https://mitakesayaka.com/members/

★8Fラウンジにてウェルカムドリンクとお茶菓子をご用意しております。

お問い合わせ先

主催渋谷美竹サロン/株式会社ILA
03-6452-6711
070-2168-8484
info@mitakesayaka.com

ベートーヴェン×邦人作家
新境地を開くM&Mデュオの挑戦


石上真由子氏と江崎萌子氏によるM&Mデュオによるベートーヴェン全曲演奏シリーズが、ついにそのベールを脱いだ。

本シリーズは、「ベートーヴェン×邦人作品」という斬新な組み合わせを通じて、作曲家の革新性を深く探求する試みである。
ベートーヴェンのソナタは各回1曲を中心に、邦人作品やさまざまな時代の作曲家との組み合わせで、作品の共通項や対比を描いていく。
以前、彼女たちは「ベートーヴェンのヴァイオリンソナタは、一曲一曲が大きなドラマを秘めているため、
他の作品と組み合わせても存在感が薄れるということはない」と断言していた。
その言葉は"シリーズもの"としての固定概念(全曲ベートーヴェンにすべき…等)に凝り固まったわたしたちの心に突き刺さり、
新たな可能性に胸が高鳴った。


歴史的に見ても、ベートーヴェンは商業音楽と非商業音楽(芸術音楽)の分岐点となり、
クラシック音楽の経緯が大きく革新してしまったといえるほど、重要人物なのは周知の事実だ。
一方、邦人作曲家たちは、西洋音楽の伝統を継承しつつ、独自の音楽言語を確立してきた。
彼らの作品からは、西洋と東洋の文化が交錯する中で生まれた新しい音楽表現に対する、何か強い意志が感じられる。
彼らの意思は、ベートーヴェンのその”革新性”に通ずるものがある。

第1回〈世俗と神秘〉では、プログラム全体がまるで一つの作品のように美しく、コントラストの鮮やかさに心奪われた。
ベートーヴェンのソナタ第1番では、若き偉才の躍動感あふれる音楽が、まるで爽やかな草原のような情景へと誘い込んだ。
最初の一曲目だったが、すでに会場はフィナーレかアンコールのような熱気に包まれていた
後半のシマノフスキや武満徹の作品では、ガラッと空気が変わった。
聴き手の心を深淵へと引き込み、時間の流れすら忘れてしまうような、神秘的で濃密な印象を残した。
さらに驚くべきは二人の息の合った演奏だ、深く信頼しているからこそ生まれる一体感は、まるでソウルメイト。
二人は互いを最高のパートナーと認め、まるで「同じ血が通っている者同士で音楽作りをしているようだ」と自負するほどだ。
理知的で清々しく、凛とした音楽は、何か二人が身に纏う空気に似たものを感じる。


第2回〈狂喜と狂気〉ではベートーヴェンのソナタ第2番を中心に展開される。
第1番同様、古典的な美と若き日のベートーヴェンの薫りを感じられるだろう。
対するプロコフィエフのソナタ1番。
自身が突如現る32分音符のヴァイオリンを「墓場を抜ける風」と表現したことで有名な作品だが、エッジの効いた曲調に引き込まれる。
20世紀の時代背景までが詰まったこのヴァイオリンソナタは、室内楽作品として無視できない存在感を放っている。
そして清水昭夫(現・洗足学園音楽大学 音楽学部長補佐等)の狂詩曲 ヴァイオリンとピアノのための──。
独特の日本的な響きと新しい音楽表現で、実験的要素が詰まった作品。
おそらく初めて生演奏で聴く人がほとんどではないだろうか。
現代を生きる作曲家の作品を、このシリーズで取り上げることの尊さを感じられることだろう。


まさに"革新性"にフォーカスした本シリーズにふさわしい内容で、新たに展開されるドラマがすでに待ち遠しい。(渋谷美竹サロン)