ドイツリート史を彩った作曲家9人とシューマンのリーダークライスOp.39
ドイツリートとは
詩・声・ピアノの三者が織りなす楽曲のことで、詩の韻律に合わせて歌われます。
古くから手持ちの楽器に合わせて語り歌うことは行われていましたが、17世紀頃から市民社会が成熟するにつれて娯楽としての演劇や歌劇が盛んになりました。一方、文学的素養のある知識階層が集まるサロンでは詩が朗読され、作曲家の新作が発表される場になっていました。そのような中で詩と音楽が結びついた歌曲が発展していくことになります。モーツァルトはオペラの一場面のように物語性を重視して作曲しました。
ベートーヴェンはピアノパートにより重きをおきアンサンブルとしてバランスの良い楽曲をつくり、さらにシューベルトはピアノパートにそれまでにない背景や陰翳を組み込んでドイツリートとしてのジャンルを確立したと云われています。
プログラム最後のリーダークライス全12曲は、シューマンが自然派詩人として有名なアイヒェンドルフの詩にロマン主義的趣を織り込み歌の環を完成させました。
モーツァルトからヴォルフやシュトラウスまでの一世紀にわたる作品の特徴については演奏の中でお話したいと思います。
後援:歌曲アンサンブル研究会
共催:美竹清花さろん
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株式会社ILA(美竹清花さろん)
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070-2168-8484(時間外可)
プロフィール
松原友 (MATSUBARA Tomo) Tenor
東京藝術大学卒業。同大学院修了。ロームミュージックファンデーション、野村財団奨学生としてミュンヘン音楽大学大学院、ウィーン国立音楽大学リート・オラトリオ科卒業。声楽をヨーゼフ・ロイブル、ドイツリートをヘルムート・ドイチュ、チャールズ・スペンサー、白井光子、小林道夫に師事。
第51回全国学生音楽コンクール全国大会第1位、日仏声楽コンクール第3位、第14回松方ホール音楽賞、第81回、83回日本音楽コンクール第3位・岩谷賞(聴衆賞)、第71回文化庁芸術祭新人賞受賞。
これまでヨーロッパ、日本各地でのリサイタル、オラトリオの公演をはじめ、NHK名曲リサイタル、リサイタルノヴァ、ルールトリエンナーレ、小澤征爾音楽塾、サイトウキネンフェスティバル、PMF音楽祭に出演。小澤征爾、ウルフ・シルマー、準・メルクル、インゴ・メッツマッハー、ハルトムート・ヘンヒェン、大植英次、山田和樹他、国際的な指揮者と共演を重ねる。ミュンヘンプリンツレゲンテン劇場、日生劇場、兵庫県立芸術文化センター、びわ湖ホール等のオペラ公演に携わる。
武蔵野音楽大学、同志社女子大学、相愛大学、大阪音楽大学、大阪府立夕陽丘高校音楽科各非常勤講師。東京二期会会員。
福士恵子(FUKUSHI Keiko)Piano
東京芸術大学ピアノ科卒業。同大学院声楽研究室にて中山悌一氏の助手を務める。ザルツブルグ国際夏期アカデミー、およびK.リヒター氏のドイツリートマスターコースを受講。
松山淳子、中山靖子、P.Schilhawsky、E.Werbaの各氏に師事。
NHKFM出演。ソロコンサートや映像作品とのコラボレーション他、中澤桂氏、ブルース・アーベル氏他内外の器楽家、声楽家のリサイタルで共演する。1978〜2001年ヴォルフ協会例会コンサートに出演。室内オーケストラ、チェコの弦楽トリオとブラームスのピアノカルテットを共演。様々なレクチュアコンサート、北里大学及び市民大学講座を10年担当する。
洗足学園音楽大学講師、全日本ピアノ指導者協会正会員。歌曲アンサンブル研究会正会員。