新型コロナウイルス対策のためのイベントの人数制限について、政府は観客が大声を出さないクラシックコンサートなどに限り、満席での開催を認める方針を固めました。2020年9月19日より制限緩和となる模様です。
この発表を受け、演奏者および関係者との協議の結果、
9/27公演では現在制限している座席の開放を行い、40席程度(60%程度)を目安にし、開催する運びとなりました。
(当初は席数を35席までとしておりました。)
発表では、収容人数5000人を上限として満席(100%)での開催が認められていますが、当サロンではロビースペースなどが手狭となっており人が密集することが予想されることから、慎重な対応が要請されます。
今後も状況を見ながら、判断してまいりたいと考えております。
なお、コンサート当日には、引き続き細心の注意を払い感染防止策を取り入れながら、多くの方にサロンコンサートの場をお楽しみいただけるよう、スタッフ一同、精進してまいります。
(感染防止のための当サロンの取り組みは
こちらをご確認くださいませ。
なお、演奏会が近くなりましたら、改めて当日の感染対策につきまして皆様へご案内させていただきます。)
人数制限の緩和に伴い、ご予約にご変更が発生するお客様におかれましては、お手数ですが下記連絡先までご連絡をいただけますと幸いです。
03-6452-6711(平日10:00〜18:00)
070-2168-8484(営業時間外はこちら)
mail:
info@mitakesayaka.com
皆様には、ご理解ご協力のほど何卒よろしくお願いいたします。
絶対に聴き逃せない。
ショパンのエチュード全曲演奏会!
ショパンのエチュードほど、世界中のピアニストやピアニストの卵に演奏されている作品はないのではないでしょうか。
学生向けのコンクールでも国際コンクールでも必須のレパートリーであり、時に我々ピアニストは苦しめられる存在でもあります。
でもこの作品たちは「エチュード」というしがらみから解き放たれた瞬間、実はどの曲もとても愛らしい個性に溢れており、ショパンの人生の喜怒哀楽の全てが詰まっているようにさえ感じます。今回はこの魔法のような小宇宙へと皆さんをお連れします。
(秋元 孝介)
ミュンヘン国際コンクールで優勝して以来、今や世界的なトリオとして活躍が始まっている葵トリオ。
美竹サロンでも数々のその奇跡的な瞬間を目の当たりにしてきた。
今回はそんな葵トリオのピアニストとしても活躍中の秋元孝介がソロで登場!
しかも驚くべきはそのプログラムだ。
なんとショパンのエチュードOp.10、Op.25、3つの新しいエチュードという、正真正銘のショパンのエチュード全曲に挑むというから驚きを隠せない。
ピアニスト秋元孝介の本領が発揮されるプログラムと言っても過言ではないだろう。
秋元氏のピアノの音色を聴いた時、その絹のような柔らかでまろやかな音色に、勝手ながら「アンサンブルに向いている」と感じた。
だがそれは、その音色の特徴だけでなく、微妙な呼吸であったり繊細きわまるニュアンスへの配慮が見事であったためだとわかった。
もしかしたら、ショパンの作品を取り上げる上で必用とされるデリケートな感性に、彼のそうした特色が絶妙に感応することではないだろうか。
また、ショパンは幼い頃から夢想癖があったというが、ただただ空想の世界に浸りながら作曲をしていたのでは無いと思われる。
ショパンの最愛のパートナーでもあったジョルジュサンドは自身の小説の中で、ショパンが作曲をする様子を「霊感と苦悩に満ちた創造行為」と呼んでいた。
彼のその強すぎる感受性に、誰よりも苦しめられていたのは、もしかしたら彼自身だったのかもしれない。また、その苦しみから脱却すべく力強い意思を感じられる作品が数多く残されているのも確かだ。
エチュードもその一つだ。
ショパンのエチュードというと、「黒鍵」「別れの曲」「革命」「木枯し」と、挙げたらキリがないほどの名曲の宝庫である。
ピアノ学習者であれば「一度は弾けるようになりたい!」と、憧れを抱かずにはいられない作品ばかりだ。
そんな馴染み深い「ショパンのエチュード」だが、それ以前とそれ以後では練習曲の概念が180度変わったと言っても過言ではない。
世界一、音楽的なエチュードと言ったら語弊があるだろうか。
その内容は単なる指の練習曲ではなく緻密な美学によって構築されているように感じられる。
もちろん美しさだけでなく、内在する力強さも聴き所の一つだ。
秋元孝介の紡ぐショパンエチュード全曲演奏は、今年の演奏会において絶対に聴き逃せない演奏会の一つとなりそうだ。
(美竹清花さろん)
プロフィール
秋元 孝介(AKIMOTO Kosuke)Piano
兵庫県西宮市出身。2018年、葵トリオのピアニストとして、第67回ミュンヘン国際音楽コンクールピアノ三重奏部門で日本人初の優勝。現在は日本とヨーロッパで演奏活動を行いながら、明治安田クオリティオブライフ文化財団海外音楽研修生として、ミュンヘン音楽演劇大学大学院、東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程にて更なる研鑽を積んでいる。
これまでに、第2回ロザリオ·マルシアーノ国際ピアノコンクール 第2位、第10回パデレフスキ国際ピアノコンクール 特別賞などを受賞。また葵トリオとして、第28回青山音楽賞「バロックザール賞」、第29回日本製鉄音楽賞を受賞している。
これまでに日本とヨーロッパの各都市でソロリサイタルを行っており、葵トリオではドイツと日本の多くの都市でコンサートを開催し、いずれも好評を博している。これまでにリリースされたCDは、師の有森博とのピアノデュオによるストラヴィンスキーの「春の祭典」、葵トリオによるミュンヘン国際音楽コンクール優勝記念盤があり、いずれも特選版に推薦されている。
兵庫県立西宮高等学校音楽科を卒業後、東京藝術大学音楽学部、同大学院音楽研究科修士課程をそれぞれ首席で修了し、サントリーホール室内楽アカデミーでも研鑽を積んだ。緒方裕子、片山優陽、青井彰、有森博の各氏に師事。