フォーレ、ラヴェル、プーランク フランス音楽の真髄に迫る──
石上真由子 × 吉見友貴
多彩な才能がぶつかり合う初共演が美竹サロンで実現!
ヴァイオリニスト石上真由子氏といえば、医師免許を持つ異色の経歴を持つ演奏家であるが、最近では、自らが主宰するアンサンブル企画『Ensemble Amoibe』にて、室内楽に新しい風を吹き込むような取り組みが注目されている。
ステージに立つ彼女はギリシャ彫刻を連想させる華やかな出で立ちで、ただ者ではないオーラを感じさせるが、その演奏スタイルはきわめてオーセンティックで誰もが共感できるものだろう。
作品への深い敬意が感じられ、緻密で誠実なアプローチには特に好感が持てる。しかし決して無個性的な演奏ではなく、石上真由子風の自然体な美を随所で感じさせるものである。
ソロ、室内楽、オーケストラと、すでに多彩な才能を発揮している彼女だが、そのセンスとバイタリティーを活かした企画や音楽コーディネイターとしての活躍も期待されるところである。
一方の吉見友貴氏は、第86回日本音楽コンクールで最年少優勝を果たし、その後も数々の国際コンクールで秀逸な成績を残している俊英であり、現在、アメリカ・ニューイングランド音楽院に奨学生として在籍している。
ヴィルトォーゾ的な要素が強いピアニストだと感じていたが、最近では彼の演奏に触れるたびに、その内容の濃さや感性の深さが感じられるようになり、これまでの認識を変えなければならないことに気づいた。彼の演奏に触れるたびに、音楽も人物も大きく、垢抜けてきているような印象が感じられる。
今回の初共演では、繊細で優美なフォーレのソナタ、ジプシーの影響を受けた情熱的なラヴェルの名曲ツィガーヌ、モダンで独創的なプーランクのソナタなど・・・フランスの巨匠たちの深淵な作品を中心に、精力的なプログラムが組まれている。際立ったセンスを備えている二人が堪能させてくれるフランス作品を味わってみたいところである。
(渋谷美竹サロン)
プロフィール
石上 真由子(ISHIGAMI Mayuko)Violin
日本音楽コンクール等、国内外で優勝・受賞多数。題名のない音楽会、NHKクラシック音楽館等メディア出演多数。東響、東京都響、読響、日本フィル、京響、仙台フィル、大響、大阪フィル、関西フィル、ブラショフ国立響など、内外で多数のオーケストラと共演。長岡京室内アンサンブル、アンサンブル九条山メンバー。Ensemble Amoibe主宰。Music Dialogue、CHANEL 室内楽、おんかつアーティスト。京都市芸術新人賞、音楽クリティック・クラブ賞、大阪文化祭賞、青山音楽賞、藤堂音楽賞受賞。日本コロムビアより「ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ」、「ブラームス:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第1番」好評発売中
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吉見 友貴(YOSHIMI Yuki)Piano
2000年生まれ。高校2年在学中、第86回日本音楽コンクールで最年少優勝を果たす。2021年エリザベート王妃国際コンクールセミファイナリスト。CHANEL Pygmalion Days 2019年度アーティスト。これまでに東響、東京シティ・フィル、東フィル、日本フィル、新日本フィル、神奈川フィル等と共演。
現在、ニューイングランド音楽院(ボストン)に奨学生として在学中。アレクサンダー・コルサンティア、上野久子、伊藤恵の各氏に師事。2019年、2020年度ローム・ミュージック・ファンデーション奨学生。第51回江副記念リクルート財団奨学生。