葵トリオ、美竹サロンに!
世界が驚いた日本人初の快挙。
昨年9月、世界でも最難関コンクールの一つであるミュンヘン国際音楽コンクールで、日本人として史上初めて第1位に輝いた正真正銘の真の実力派、葵トリオがついに美竹清花さろんに登場です。
室内楽の分野では、ニューヨークを中心に44年間活躍した今や伝説となっている弦楽四重奏「東京クヮルテット」以来、48年ぶりの快挙です。
葵トリオは2016年に、小川響子さん(ヴァイオリン)、伊東裕さん(チェロ)、秋元孝介さん(ピアノ)の3人によって結成されました。(3人の名字の頭文字“AOI”から『葵トリオ』と命名。因みに美竹清花さろんの紋章は“双葉葵”です)
3人ともソリストとしても活躍しており、小川響子さんは2012年の東京音楽コンクールで第1位、現在はベルリン・フィルのカラヤン・アカデミーに在籍。伊東裕さんは2008年の日本音楽コンクールで第1位。秋元孝介さんはロザリオ・マルシアーノ国際ピアノコンクールで第2位に入賞と、錚々たる実績を挙げています。2014年から16年にかけてはサントリーホール室内楽アカデミーの3期生に選出されています。
葵トリオの演奏は一人ひとりの演奏のすばらしさは当然のこと、アンサンブルとしても、その安定感といい、バランスといい、完璧な水準に達しています。
さらに、滋味あふれる音色からは、巨匠の貫禄すら感じるほどの衝撃でした。
それぞれの才能と個性が最大限に輝きを増し、音楽で対話する──これが本物の"THEアンサンブル"と言っても過言ではありません。
葵トリオのこれまでのコンサートは比較的大きなホールが多かったのですが、お客さんとの距離が近い美竹清花さろんで、どのような一期一会の音楽が生まれるか、今からとても楽しみです。
最初の演奏曲は「ショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲第1番」
ショスタコーヴィチが17歳のときに作曲され、当時の恋人に献呈されています。それもあってか、ところどころに出てくるロマンチックな部分が非常に美しく、また、多様な表情がある曲になっています。
2曲目は「シューマンのピアノ三重奏曲第3番」
不安と激情を繰り返す独特の緊張感、そして思わずため息が出るような美しく甘美な旋律といったシューマンの美点が集約されており、シューマンが精神を病む晩年を飾る傑作の一つとなっています。
シューマンのピアノ三重奏曲というと第1番がもっとも有名ですが、今回はサロンというお客様と一体となる集中した空間で、ぜひこの3番を味わっていただきたいと選曲されています。
3曲目はピアノ三重奏の名曲中の名曲である「ベートーヴェン『大公』」
その名から連想されるように、おおらかで気品のある作品。名演があまた残されてきた作品ですが、いま世界でもっとも注目を浴びている若き俊英=葵トリオならではの「大公」には、いやが上にも期待で胸が膨らみます。
葵の花言葉でもある「大望、豊かな実り」をまさに感じられる渾身のプログラムに目が離せません。
(美竹清花さろん)
プロフィール
ピアノ三重奏:葵トリオ(Aoi Trio, piano trio)
ピアノ:秋元孝介(Kosuke Akimoto,)Piano
ヴァイオリン:小川響子(Kyoko Ogawa)Violin
チェロ:伊東裕(Yu Ito)Cello
「『とても高い個々の技術を備えた3人の素晴らしい奏者』、そして『ピアノ三重奏としてのサウンドと精神』。優れたピアノ三重奏を形成するこの2つの要素が、完璧なバランスでした。」 -ヴァンサン・コック(トリオ・ヴァンダラー, ピアニスト)<音楽の友2018年11月>-
「幅広いレパートリーで、類まれなほど多才であり、優れた洞察力を伴った演奏を披露。」 -<The Strad 2019年1月>-
2018年9月にミュンヘン国際音楽コンクールのピアノ三重奏部門で、日本人団体として初の優勝を受賞した、現在最も注目を集めるピアノ三重奏。
東京藝術大学、サントリーホール室内楽アカデミー第3期生として出会い、2016年に結成。「葵/AOI」は、3人の名字の頭文字をとり、花言葉の「大望、豊かな実り」に共感して名付けた。伊藤恵、中木健二、花田和加子、原田幸一郎、堀正文、松原勝也、山崎伸子に師事。
2018年12月には、コンクール優勝記念の凱旋公演をサントリーホールブルーローズで開始して好評を博す。
第28回青山音楽賞バロックザール賞、第29回新日鉄住金音楽賞フレッシュアーティスト賞(新日鉄住金音楽賞は2019年4月より日本製鉄音楽賞に改称)受賞。
2019年4月より拠点をドイツに移し、ミュンヘン音楽大学のD. モメルツに師事。国内外の公演に出演している。
公式ホームページ:
http://aoitrio.com/
(2019年4月26日現在)
秋元 孝介(Kosuke Akimoto)Piano
兵庫県西宮市出身。兵庫県立西宮高等学校音楽科を経て、東京藝術大学音楽学部、同大学院音楽研究科修士課程をそれぞれ首席で修める。これまでに、第2回ロザリオ・マルシアーノ国際ピアノコンクール 第2位、第10回パデレフスキ国際ピアノコンクール 特別賞などを受賞。各地でソロリサイタルを開くほか、オーケストラとの共演や室内楽公演、アウトリーチ活動も積極的に行っている。また、師の有森博とのピアノデュオ活動を全国各地で展開しており、ストラヴィンスキーの「春の祭典」を収録したCDが2017年6月に発売、特選版に推薦された。サントリーホール室内楽アカデミー第3期フェロー。これまでに、緒方裕子、片山優陽、青井彰、有森博の各氏に師事。現在は日本とドイツで演奏活動を行いながら、東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程にて研鑽を積んでいる。
(2019年3月4日現在)
小川 響子(Kyoko Ogawa)Violin
奈良県橿原市出身。東京芸術大学、及び同大学院修士課程修了。第10回東京音楽コンクール弦楽部門第1位、聴衆賞を受賞。これまでに東京交響楽団、新日本フィル、日本フィル、東京都交響楽団などのオーケストラと多数共演。また、アンネ=ゾフィ・ムター、小澤征爾、大友直人、梅田俊明、大井剛史の各氏らとソリストとして共演。また、原田幸一郎、磯村和英、池田菊衛、小山実稚恵、山崎伸子、川本嘉子の各氏など、日本を代表する室内楽奏者と共演。サイトウ・キネン・オーケストラに最年少メンバーとして参加、東京フィルハーモニー交響楽団第1ヴァイオリンフォアシュピーラー契約団員を務めるなど、ソロ、室内楽、オーケストラなど様々な分野で活動している。また文化庁派遣事業にてアウトリーチ活動も行う。これまでに、塩谷峰子、西和田ゆう、原田幸一郎、漆原朝子、松原勝也、堀正文の各氏に師事。サントリーホール室内楽アカデミー第3期、第4期フェロー。2017年度ヤマハ音楽支援制度奨学生。現在、ベルリン・フィルハーモニー・カラヤン・アカデミーに在籍、樫本大進氏の指導を受ける。
(2019年3月4日現在)
伊東 裕(Yu Ito) Cello
奈良県生駒市出身。日本演奏家コンクール小学生部門第1位、及びグランプリ受賞。泉の森ジュニアチェロコンクール小学生部門及び、中学生部門金賞。大阪国際音楽コンクール中学生部門第1位、及びジャーナリスト賞、大阪府知事賞受賞。第77回日本音楽コンクールチェロ部門第1位受賞、徳永賞受賞。カルテット・アルパとして、バンフ国際弦楽四重奏コンクール2016にて、Career Development Awardsを受賞。2015年度、2016年度松尾学術振興財団より助成を受ける。2016年リゾナーレ最優秀賞受賞。
これまでに長岡京室内アンサンブル、関西フィルハーモニー管弦楽団、日本センチュリー交響楽団、神戸市室内合奏団、藝大フィル他オーケストラと協演。小澤国際室内楽アカデミー奥志賀、小澤征爾音楽塾オーケストラ、また中之島国際音楽祭、いこま国際音楽祭、武生国際音楽祭、ムジークフェストなら、北九州国際音楽祭、宮崎国際音楽祭、東京・春・音楽祭等に参加。NHK-FMリサイタル・ノヴァ、クラシック倶楽部、トッパンホールランチタイムコンサート、紀尾井ホール「明日への扉」、JTが育てるアンサンブルシリーズなどに出演。藝大にて福島賞、安宅賞、アカンサス音楽賞、三菱地所賞、平山郁夫文化芸術賞受賞。これまでに斎藤建寛、向山佳絵子、山崎伸子、中木健二各氏に師事。東京藝術大学音楽学部を首席で卒業、同大学院音楽研究科修士課程修了。現在ザルツブルク・モーツァルテウム大学にてエンリコ・ブロンツィ氏に師事。サントリーホール室内楽アカデミー第3期フェロー。葵トリオ、ステラ・トリオ、ラ・ルーチェ弦楽八重奏団、紀尾井ホール室内管弦楽団メンバー。
ヤマハ音楽支援制度2011年度奨学生。
(公財)青山財団2014年度奨学生。
(公財)ローム音楽財団2017年度奨学生。
(2019年3月5日現在)