美しく、深く、しっとりと、安達&入江のゴールデンペアが再び登場!
前回2019年7月に初共演を果たしたピアニストの入江一雄くんですが、嬉しいことに、早くも再共演が叶うこととなりました。名付けて「欲張りプログラム」!!
武満徹の詩的な世界、クラークの華やかで色彩豊かな作品、ブラームスの不朽の名作...ヴィオラ通の方々にとっては定番であり、どれもヴィオラの音色を思う存分堪能できる名曲ばかりですが、入江くんの卓越した技術と繊細な感性をもっていかに花開くのか、私自身も心から楽しみにしております。
音によって美しく彩られる時間を、是非感じにいらしてください!ご来場心よりお待ちしております。
(安達 真理)
ブラームスが到達した深遠な美しさをたたえる最期のソナタ、
レベッカ・クラーク、武満徹が遺したヴィオラの名作を中心に
2019年7月、衝撃的な名演となった安達真理&入江一雄のゴールデンペアが多くのリクエストにより再び登場!!
メイン・プログラムはブラームス最晩年の作、ヴィオラ・ソナタ第2番(変ホ長調 Op.120)。ブラームスが死の3年前に到達した深遠な美しさをたたえた最期のソナタで、原曲は有名なクラリネット・ソナタで作曲家自身によってヴィオラ版に編曲されました。安達&入江のペアが秀逸なコラボレーションによって、ブラームス最晩年の真髄に迫ります。次に、イギリスのヴィオラ奏者・女性作曲家のレベッカ・クラークのヴィオラとピアノのためのソナタ 。さらに、最晩年の武満徹が今井信子へのプレゼントとして作った「鳥が道に降りてきた」等、演奏会では滅多に聴くことができないようなヴィオラとピアノの豪奢なプログラムが勢ぞろいです!
パーヴォ・ヤルヴィ、ブロムシュテット、小澤征爾等の率いる内外の著名オケで首席ヴィオラ奏者として活躍してきた安達真理さんのヴィオラは、その人間力とキャパシティの広さ深さを背景とした“あたたかさ、やさしさ、共感性”といった人間的な魅力を感じずにはいられません。そうした特長は、紡ぎ出される一音一音の音色と響きから体温を感じるほどです。
また、オーケストラでは楽員全員の演奏や響きの要となるヴィオラですが、入江一雄さんとのコラボでは、入江さんの作品の特性を照らし出すような知的な明瞭さをもったピアノとの抜群の相性の良さを披露してくださいます!ゴールデンペアとしてのお二人の、深く、静かな気迫溢れるデュオをぜひこの機会にご堪能ください!
(美竹清花さろん)
プロフィール
安達 真理(ADACHI Mari)Viola
4歳よりヴァイオリンを始め、桐朋学園大学在学中にヴィオラに転向。卒業後、同大学研究生修了。ウィーン国立音楽大学室内楽科を経て、ローザンヌ高等音楽院修士課程(最高点)、ソリスト修士課程を修了。
ソリストとして、バーデン=バーデン・フィルハーモニー、ローザンヌ室内管弦楽団、東京フィルハーモニー交響楽団等と共演。2018年に深沢亮子とCD『Winterreise』をリリース。2019年には東京オペラシティ文化財団主催「B→C」に出演、好評を得る。精力的にヴィオラ・リサイタルを開催し、ヴィオラの魅力を様々な形で伝えている。
バンベルク交響楽団にて客演首席、インスブルック交響楽団にて副首席を務めたのち、2016年より
パーヴォ・ヤルヴィ率いるエストニア・フェスティバル管弦楽団メンバー。以来、パルヌ音楽祭、ヨーロッパツアー、BBCプロムス公演、来日ツアー等参加。現在、国内オーケストラへも多数客演している。
2016年より新進気鋭の次世代型アンサンブルEnsemble FOVEメンバーとしてのオリジナルプロジェクトに出演するほか、2019年にはEnsemble FOVE初のオリジナルアルバム『ZINGARO!!!』をリリース。また、米津玄師、宇多田ヒカルなどの楽曲にも演奏で参加している。
そのほかAmity Quartetとして毎年リサイタルを開催、『ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン』出演など、室内楽奏者としても精力的に活動している。
2019年には『熊本城ホール開業記念公演 Ryuichi Sakamoto Presents:Reconnect -熊本と東北をつなぐ-』の公演で坂本龍一、藤原真理とピアノ・トリオを演奏。その模様はNHK-BSプレミアムで放送される予定。そのほか、テレビ朝日『題名のない音楽会』、NHK-FM『リサイタル・ノヴァ』などのメディア出演等、活躍の場を広げている。
(敬称略)
オフィシャルサイト
https://www.mariadachi.com/
入江 一雄(IRIE Kazuo)Piano
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て同大学・同大学院を首席で卒業・修了。在学中に東京藝大シンフォニーオーケストラ・ドイツ公演(Young Euro Classic)ではソリストとして同行し、ベルリン・コンツェルトハウスにて細川俊夫作曲「沈黙の海」を協演した。2012年9月よりチャイコフスキー記念ロシア国立モスクワ音楽院研究科に入学し、2016年夏に同課程を修了しディプロマ取得。留学中、公益財団法人ロームミュージックファンデーション(2012,2013年度)、文化庁(2015年度)より助成を受ける。
第77回日本音楽コンクールピアノ部門第1位(併せて井口賞、河合賞、岩谷賞受賞)、第1回CWPM(ポルトガル)第5位入賞他受賞多数。日本全国はもとより、モスクワ、ロンドン、ベルリン、ラヴェンナ(イタリア)、コインブラなどの都市で公演。幅広いレパートリーの中でも特にプロコフィエフの作品演奏を自身のライフワークとし、ピアノ協奏曲第3番の熊本初演(2010年8月)やピアノソナタ全曲演奏会(2018年10月〜2019年2月 全3回於:美竹清花さろん)を成功させた。新日本フィル、日本フィル、東京フィル、芸大フィルなどの国内主要オーケストラとの共演に加え、若手演奏家からベテラン奏者まで幅広い音楽家との室内楽・アンサンブル機会も多い。近年ではN響コンサートマスター篠崎史紀氏から絶大な支持を受け、同氏リサイタルや室内楽公演で多くの共演機会を得る。
これまで植田克己、エリソ・ヴィルサラーゼら著名な音楽家に師事する。2017年度より東京藝術大学音楽学部室内楽科非常勤講師。銀座王子ホールレジデンス「ステラ・トリオ」メンバー。あおによし音楽コンクール奈良審査員。