衝撃、驚きの「鈴木舞×森本隼太(16歳)の出会い」!
ヴァイオリニスト鈴木舞氏は、この世に生まれる前から演奏家になることが運命づけられていた"天性の演奏家"なのでしょう。
幼い頃、音楽、特に生演奏には“魔法のような力”があると体感したことがあり、自分もそのような力を備えたい、だから演奏家としての道を選択したといいます。
他にも、彼女と共演したことのある演奏者から数々のエピソードを耳にします。たとえば、「舞さんとの演奏では緊張せざるを得ない、なぜなら舞さんは本番では別人になってしまう。リハーサルとは違って、その場のインスピレーションによってどんどん変わっていってしまう。しかしそれは、決してリハでの打ち合わせを無視したようなものではなく、本当はこのように演奏すべきだったのだと眼が開かれるようなびっくりする変容であり、驚きなのです…」
そんな言葉の多くが共演者から語られるのです。
彼女自身も、「たとえば、2週間も演奏会の本番が無かったとしたら、本番でしか得ることができないインスピレーションを得られなくなってしまうような気がして恐い、だからなるべく演奏会の予定を入れるように心がけています」そんなふうに語っています。
演奏中のヴァイオリンを構える彼女は、侍が真剣勝負に挑むような気迫に溢れ、水を得た魚のように瑞々しい。
美竹サロンでもベテランとなっている彼女の演奏会ですが、「舞さんの演奏会だけは絶対に外せない」という熱烈なファンが多いのは当然でしょう。 そんな彼女との共演を望む、また彼女から望まれるピアニストも実にすばらしい演奏家ばかりで、實川風氏、川口成彦氏、尾崎未空氏、、、、、と、独自の芸術性や揺るぎない実力を備えているピアニストばかりです。
そんな彼女が、今回共演者として白羽の矢を立てたのが、なんと弱冠16歳の森本隼太氏でした。森本隼太氏は今年美竹サロンに初登場していますが、それにも鈴木舞氏の強い推薦がありました。
ベテラン鈴木氏が共演者として選ぶには、意外すぎる16歳の少年ですが、この二人には年齢を超越した芸術家としての感性が引き合っているのでしょう。
森本氏は、太陽のように明るく、チャレンジ精神の溢れる溌剌とした少年というのが第一印象ですが、ひとたびピアノの前に座れば、すでに巨匠クラスの音楽性と効果的な音響の扱いに、また、内に秘める底知れない表現力に驚きを隠せません。
今回取り組むプログラムは、情動的なベートーヴェンのソナタ第7番 Op.30-2 ハ短調と、心の琴線に触れるようなブラームスのソナタ第2番 Op.100 イ長調と前半はドイツものでまとめ、後半は若き日にドビュッシーが描いた歌曲の美しい夕暮れ、そして抒情的なフォーレのソナタ第1番 イ長調 Op.13と、フランスものでまとめています。
衝撃的で驚きのお二人の組み合わせ、そしてプログラムは、贅沢なソナタ3曲、これ以上の紹介はもはや何も要らないでしょう。
(美竹清花さろん)
今回の共演にあたり、お二人にインタビューをさせていただきました!
お二人の共演のきっかけや、今回の聴きどころなど、
さらに、意外な一面や、留学経験でのカルチャーショックに至るまで…幅広くお伺いしてみました。
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インタビュー記事はこちらから
プロフィール
鈴木 舞(SUZUKI Mai)Violin
東京芸大を経て、ローザンヌとザルツブルグ、ミュンヘン研鑽を積む。チャイコフスキー国際コンクール最年少セミファイナリスト。ヴァーツラフ・フムル国際コンクール、オルフェウス室内楽コンクール優勝。スピヴァコフ国際コンクール第二位。読響、東響、ホーフ響、モラヴィアフィル、クオピオ響、ローザンヌ室内管等、内外のオーケストラと共演を重ね、各地で室内楽やリサイタルに招かれている。
キングレコードよりデビューCD「Mai favorite」をリリース。使用楽器は1683年製ニコロ・アマティ。
Website:
https://maiviolin.com
森本 隼太(MORIMOTO Shunta)Piano
2004年生まれ。ピティナ・ピアノコンペティション全国大会において、2018年G級金賞、2020年特級銀賞および聴衆賞。2017年第8回福田靖子賞選考会第1位、福田靖子賞受賞。2019年PIANALE International Piano Academy & Competition審査員賞、特別賞KNS Classicalを受賞。2020年AOIDE Scholarshipを取得。令和3年度新進芸術家海外研修制度高校生研修員。コモ湖国際ピアノアカデミーにて特別生としてWilliam Grant Nabore氏、日本にて関本昌平氏、サンタ・チェチーリア音楽院にて伴奏をGiovanni Velluti氏の各氏に師事。学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校に在学中。