N響約20年のベテランメンバーが集結!
〜重厚なカルテットが紡ぎ出す音楽による対話〜
N響の歴史はなんといっても日本人の日本人による世界水準のオーケストラ演奏の具現であったといえます。日本のオーケストラファンは、ベルリンフィルやウィーンフィルなど、海外著名オケに決して引けを取らない高水準の“N響オケ”に癒されてきました。
そんなN響メンバーによってセレクトされた美竹サロンのN響定期サロン第4回は、なんとN響メンバー約20年のベテランメンバーが登場です!
まさにN響の土台を作ってきたと言っても過言ではない彼らが紡ぎ出す音楽の対話に、期待が膨らみます。
演奏に寄せてヴァイオリニストの白井篤氏よりメッセージをいただいたので、紹介したいと思います。
N響C定期プレコンサートで結成されたクァルテットが美竹サロンで再始動!
今回はN響11月定期公演で演奏される3人の作曲家の弦楽四重奏作品を取り上げます。18歳の若きメンデルスゾーンによる弦楽四重奏曲第2番に始まり、作曲者自身が「ファシズムと戦争の犠牲者の想い出に」捧げる、としたショスタコーヴィッチの弦楽四重奏曲第8番、そして今年生誕150年となるイギリスの巨匠、ヴォーン・ウィリアムズの弦楽四重奏第1番と、いずれもメインディシュ級の濃厚なプログラム。
なかでもヴォーン・ウィリアムズ作品は日本では演奏される機会が少ないものの、イギリスの田園風景を思わせる牧歌的な雰囲気、どこか懐かしさを感じるメロディ、そして師匠であるラヴェル譲りの和声感を併せ持つ、魅力溢れた作品となっています。
N響で20年近く共に演奏してきた4人の音楽による対話をどうぞお楽しみください。(白井 篤)
ご紹介されているとおり、今回取り組むのはN響定期公演Aプログラム(11/12、11/12・NHKホール・指揮 井上道義氏)で演奏されるショスタコーヴィチ、そして定期公演Bプログラム(11/23、11/24・サントリーホール・指揮 レナード・スラットキン)で演奏されるメンデルスゾーンとヴォーン・ウィリアムズとなっています。
サントリーホールでも、渋谷美竹サロンでも、もちろん新装成ったNHKホールでもN響の極上の演奏を満喫しましょう。
(渋谷美竹サロン)
プロフィール
白井 篤(SHIRAI Atsushi)Violin
国立音楽大学付属音楽高校を経て、桐朋学園大学卒業。1999年、NHK交響楽団に入団。
2003年、アフィニス文化財団海外研修員としてウィーンへ留学、アレクサンダー・アレンコフ氏に師事。2004年、ウィーンにて初リサイタル開催。
帰国後はN響での演奏を中心にしつつ、ソロや室内楽でも積極的に活動している。
現在、クァルテット・リゾナンツァ 1stヴァイオリン、室内オーケストラ「ARCUS」メンバー、NPO法人「ハマのJACK」副理事。国立音楽大学および付属中学・高校非常勤講師。NHK交響楽団 2ndヴァイオリン次席奏者。
田中 晶子(TANAKA Akiko)Violin
広島生まれ。5歳よりバイオリンを始める。1996年、第65回日本音楽コンクールバイオリン部門第一位入賞。1997年、桐朋学園大学首席卒業。第16回R・リピッツァ賞国際バイオリンコンクール入賞。2000年、平成12年度文化庁派遣芸術家在外研修員としてドイツに留学。2002年卒業、帰国。これまで、多賀久三江、辰巳明子、ザハール・ブロンの各氏に師事。2006年7月NHK交響楽団入団。現在、2ndヴァイオリン次席奏者。
谷口 真弓(TANIGUCHI Mayumi)Viloa
東京藝術大学卒業。東京文化会館主催新進音楽家デビューコンサート出演。
イタリア・キジアーナ音楽院サマーコースに参加、R.ブレンゴラ氏による室内楽コースに於いてスカラシップ及び最優秀ディプロマ名誉賞授与。2000年NHK交響楽団入団。07年渡独。
ベルリンフィルハーモニー管弦楽団にて期間契約を得て、ベルリンでの定期公演、米国ツアー、ルツェルン音楽祭、ザルツブルグ音楽祭、レコーディング等に参加。
ヴァイオリンを小林武史、ヴィオラを故・浅妻文樹、W.シュトレーレ、W.キュスナー、店村眞積の各氏に師事。
西山 健一(NISHIYAMA Kenʼichi)Cello
東京芸術大学附属音楽高校を経て東京芸術大学卒業。在学中にアカンサス音楽賞受賞。
また芸大オケと共演。東京芸術大学大学院在学中にNHK交響楽団のオーディションに合格。2003年入団。第4回全日本ビバホールチェロコンクール入賞。
これまでに河野文昭、菊地知也、マーティン・レーアの各氏に師事。また、2005年9月より1年間アフィニス文化財団の研修生としてドイツ・ベルリンにて研鑽を積む。
現在NHK交響楽団次席奏者。また日本大学芸術学部音楽学科、長野県小諸高等学校音楽科非常勤講師。