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前田妃奈&久末航デュオリサイタル[追加公演]

2025年10月11日 [土]
開場18:30 開始19:00
渋谷美竹サロン

出演

ヴァイオリン前田妃奈  
ピアノ久末 航
前田 妃奈(MAEDA Hina)Violin
2022年第16回ヘンリク・ヴィエニアフスキ国際ヴァイオリンコンクールで優勝し、国際的に注目を集める新進気鋭のヴァイオリニスト。
全日本学生音楽コンクール全国大会小学校の部第1位をはじめ、日本音楽コンクール第2位及び岩谷賞(聴衆賞)、20年東京音楽コンクール第1位及び聴衆賞など輝かしい受賞歴を誇る。11歳で関西フィルと共演し、22年から23年にかけて20カ国、60地域での演奏会に出演。小栗まち絵、原田幸一郎、神尾真由子の各氏に師事。大阪文化祭奨励賞、大阪文化賞、ホテルオークラ音楽賞、出光音楽賞受賞。現在、東京音楽大学アーティストディプロマコース在学中。使用楽器はサントリー芸術財団より貸与された、1727年製ANTONIO STRADIVARI。

久末 航(HISASUE Wataru)Piano
2025年、世界三大コンクールのひとつ、エリザベート王妃国際音楽コンクールで日本人史上最高位の第2位受賞。国際的に大きな話題を集めた。 2017年にはミュンヘン国際音楽コンクールで第3位および委嘱作品特別賞を受賞するなど、国内外で多数受賞。これまで、ヨーロッパの数々の音楽祭に出演。バイエルン放送交響楽団をはじめ、ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団、東京都交響楽団など国内外のオーケストラと共演。2021年、CD「ザ・リサイタル」をリリース。今年10月には、ドイツのレーベル GENUIN classicsからデュサパン作品集をリリース。フライブルク音楽大学、パリ国立高等音楽院、べルリン芸術大学をそれぞれ最優秀の成績をもって修了。べルリン在住。

プログラム

L.v.ベートーヴェン:
ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ長調 Op.12-2
ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ヘ長調 Op.24「春」
ヴァイオリン・ソナタ 第10番 ト長調 Op.96

チケット情報

当日、現地払いでお願いいたします。

5,000円(一般・全席自由席)
4,500円(会員・指定席あり)
2,500円(学生・全席自由席)

※会員のご紹介はこちら

★8Fラウンジにてウェルカムドリンクとお茶菓子をご用意しております。

お問い合わせ先

主催渋谷美竹サロン/株式会社ILA
03-6452-6711
070-2168-8484
info@mitakesayaka.com

いま最も聴いてみたい若き俊英、二人が挑む、
三つのベートーヴェン・ソナタ


前田妃奈×久末航 ──── この注目されている二人が、ベートーヴェンを弾く。

いつのまにか注目を集めているこの二人が出演する、この事実だけで、胸が高鳴るのではないか!
しかも選ばれたのは、第2番、第5番「春」、第10番という、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの変遷を象徴する三つの作品である。

前田妃奈は、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。
2022年ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールでの鮮烈な優勝は記憶に新しく、
その演奏は、神がかった集中力に支えられ、豊かな感性と細やかな情感、自由闊達な音楽運びに満ちていた。
音楽を「理解」しているというより、「感じて」いる──いや、「音楽の命を生きている」と言ったほうが近いのかもしれない。
“瑞々しい”という言葉だけでは足りない。
まるで楽器が彼女の分身であるかのように、音楽が自然と湧き出てくる。
音楽そのものとひとつになる瞬間を感じさせ、舞台に立った瞬間には、空気がふわっと変わる。
その空気の変化に、何度となく驚かされてきた。

一方、久末航のピアノは、静かで、深くて、よく響く。
華美に流れることなく、音楽の構造と魂に真っ直ぐ向き合うその姿勢には、揺るぎない情熱と誠実さがある。
だが、それだけではない。
ベートーヴェンを弾けば、核心を射抜くような推進力があり、ブラームスを弾けば、重厚な響きのなかから情熱と哀しみが静かに立ち上り、心を深く揺さぶる。
現代作品を手がければ、閃きと緻密さが響きのなかに共存し、新たな風景を描き出す。
彼の演奏には、深い“信”がある──音楽を信じ、作品を信じ、聴き手を信じている。
2025年、エリザベート王妃国際音楽コンクールでの第2位受賞(日本人歴代最高位)は、その信念の証明だろう。
ベートーヴェンのような作曲家にとって、これほど信頼できるピアニストがいるだろうか。

そんなふたりが、三つのベートーヴェンのソナタで“対話”を試みるのだ。
第2番では、形式と対位法に戯れる若きベートーヴェンが。
第5番「春」では、自然と親しみ、旋律が花開くような優しさと、音楽への挑戦が…。
そして第10番では、すべてを見渡した晩年の静けさと内省が──
作品の風景が移ろうなかで、ふたりの音楽家がどのように耳を澄まし、寄り添い、すれ違い、また重なっていくのか。
まさに、“生きた音楽の対話”がそこに立ち上がる。

いま最も注目されるこのふたりのアーティストが、美竹サロンという親密な空間で奏でるベートーヴェン。
技巧や経歴では語り尽くせない、音楽の“本当の意味”が垣間見えるかもしれない。
そんな予感に、静かに心を預けたくなるのだ。(渋谷美竹サロン)