繊細、色彩、調和、そして開花。
昨年のタレイア・クァルテットのリサイタルから1年、再び美竹清花さろんにて2回目のリサイタルをさせていただけることになり、大変光栄です。
前回は邦人作曲家の弦楽四重奏曲として西村朗先生の『シェーシャ』を演奏いたしましたが、今年は細川俊夫先生の『開花』を演奏させていただきます。この曲は、東洋的思想の象徴である蓮の花が開く様子と人間の「内なる開花」を重ねて描いた作品です。タレイア・クァルテットの名前の由来となったタレイアは、ギリシア神話の豊かさと開花を司る女神なのです。私達タレイア・クァルテットの成長と開花を是非見にきていただけたら嬉しいです。この曲を初演した東京クヮルテットの先生方からの助言を受け、日本人の私たちにしかできない演奏ができたら、と思います。
他には、弦楽四重奏の名曲であるドビュッシーとシューベルトの『ロザムンデ』を用意しております。タレイア・クァルテットの様々な「顔」をお楽しみください。
プロフィール
タレイア・クァルテット Thaleia Quartet
山田香子、日吉麻優子、渡部咲耶、石崎美雨の4人により、2014年東京藝術大学在学時に結成。ザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクール2015 第3位、第3回宗次ホール弦楽四重奏コンクール第2位受賞。2016年度より、2nd vnを大澤理菜子に変更し活動を続け、同年イギリスにて開催のLake District Summer Musicで英国デビュー。湖水地方各地にてリサイタルを開催し、好評を博す。2017年、イギリスにて開催のChilingirian Quartet Summer Courseに参加。宗次ホールにて百武由紀氏、藝大130周年事業「藝大茶会」にて澤和樹氏と共演。日本演奏連盟主催「新進演奏家育成プロジェクト リサイタル・シリーズ」オーディションに合格し、東京文化会館小ホールにてリサイタル開催。第4回宗次ホール弦楽四重奏コンクール第1位受賞。公益財団法人松尾学術振興財団より第28回助成を受ける。サントリーホール室内楽アカデミー第5期フェローメンバー。プロジェクトQ第15,16章に参加。松原勝也、山崎伸子、磯村和英の各氏に師事。現在、山田香子、二村裕美、渡部咲耶、石崎美雨の4人で活動中。
1st Vn.山田 香子 Kako Yamada
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、同大学を経て、同大学大学院修士課程を首席で卒業、大学院アカンサス音楽賞を受賞。現在、洗足学園ニューフィルハーモニック管弦楽団コンサートミストレス。第13回日本クラシック音楽コンクール 第5位(1位、2位該当者なし)、第23回静岡県学生音楽コンクール 第1位・静岡室内楽協会長賞、第12回KOBE国際学生音楽コンクール 優秀賞(部門最高位)・兵庫県教育長賞、第24回かながわ音楽コンクール 神奈川新聞社賞、第54回鎌倉市学生音楽コンクール 第2位、第63・64回全日本学生音楽コンクール東京大会入選、第15回大阪国際音楽コンクール Age-Gの部 第2位(部門最高位)受賞。第86回日本音楽コンクール作曲部門における演奏に対し、アンサンブル・リームとしてコンクール審査委員会特別賞受賞。14歳でウィーン国立音楽大学予科試験に合格。静岡交響楽団、三島フィルハーモニー管弦楽団、沼津交響楽団、富士フィルハーモニー管弦楽団と共演。大学内より選抜され、藝大室内楽定期演奏会に出演、また、第4・7回音楽大学フェスティバルオーケストラ演奏会、第28回東京藝大チェンバーオーケストラ定期演奏会にて、コンサートミストレスを務める。ヴァイオリンを、沼田園子、山崎貴子、澤和樹、ジェラール・プーレ、故ペーター・コムローシュ、ピエール・アモイヤル、堀正文、野口千代光、松原勝也の各氏に師事
2nd Vn.二村 裕美 Hiromi Futamura
福岡県北九州市出身。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、東京藝術大学卒業。北九州芸術祭、全日本学生音楽コンクール、西日本国際音楽コンクールなどのコンクールにて上位入賞。第15回北九州市の若い芸術家を育む会パドロニーニグランプリ。デザインKアンリミテッド国際音楽コンクール2014、全部門中グランプリ。第8回横浜国際音楽コンクール、アンサンブル部門第1位。
現在、東京藝術大学指揮科教育研究助手をつとめながら、東京と福岡を拠点にフリーの演奏家として、ソロ、室内楽、オーケストラの客演演奏、レコーディングなど、ジャンルを問わず活動中。また後進の指導にもあたる。
Va.渡部 咲耶 Sakuya Watabe
5歳よりヴァイオリンを始める。桐朋学園大学附属子どものための音楽教室を経て、桐朋女子高等学校音楽科をヴァイオリン専攻で卒業。東京藝術大学入学時にヴィオラに転向。同大学卒業時に同声会賞受賞。同大学院修士課程を首席で卒業、大学院アカンサス音楽賞受賞。
2012年、2014年、2015年に今井信子氏による小樽ゆらぎの里ヴィオラマスタークラスに参加。2014年ヴィオラスペース公開マスタークラス受講。2014年、2015年、2016年にリゾナーレ室内楽セミナーに参加。第3期サントリーホール室内楽アカデミーのフェローとして、とやま室内楽アカデミー、サントリーホールチェンバーミュージックガーデンに参加。2016年、東京芸術大学奏楽堂にてヘンシェル弦楽四重奏団とモーツァルトの弦楽五重奏を共演。これまでヴァイオリンを西川重三氏、小林すぎ野氏、久保良治氏に、ヴィオラを市坪俊彦氏に師事。
Vc.石崎 美雨 Miu Ishizaki
8才よりチェロを始める。第12回泉の森ジュニアチェロコンクール高校生以上の部銀賞。第68回全日本学生音楽コンクール東京大会本選 チェロ部門大学の部3位。第12回ビバホールチェロコンクール井上賞。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、東京藝術大学音楽学部卒業時に同声会賞受賞。山崎伸子、中田有、増本麻理、中木健二各氏に師事。現在日本フィルハーモニー交響楽団チェロ奏者。