目次
ヴァイオリニスト坪井夏美氏は2023年3月までベルリンフィルハーモニー管弦楽団・カラヤンアカデミーに在籍し、同管弦楽団の公演に100公演以上出演し、現在、東京フィルハーモニー交響楽団第1vnフォアシュピーラーとして、将来を期待されている。
さらに、第12回東京音楽コンクール第1位及び聴衆賞受賞等、国内外のコンクールにて入賞し、ソリスト、室内楽奏者としても多くの実績を積む。
ピアニスト大崎由貴氏は、第18回東京音楽コンクールピアノ部門第2位(最高位)、イーヴォ・ポゴレリチ氏が審査員長を務める第4回マンハッタン国際音楽コンクールにて、特別金賞を受賞し、ソリストとして東響、東京フィル、新日フィル等、多くのオーケストラとの共演実績を積み、注目を集めている。昨年度より、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校非常勤講師として後進の指導にあたっている。
藝大の同期から始まり、留学先での偶然の再会をきっかけに、本格的なデュオでの取り組みに挑戦することになった。
ベートーヴェンとシューベルトの全曲演奏という大きな挑戦を目の前に、挑戦を決心した経緯や、作品の魅力等をお伺いしてみた。
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坪井夏美&大崎由貴 ベートーヴェン&シューベルト ヴァイオリンとピアノのためのデュオ作品全曲演奏会《第1回》
2023年12月26日(火) 19:00開演
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ 第1番 ニ長調 Op.137-1, D384
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第8番 ト長調 Op.30-3
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ 第3番 ト短調 Op.137-3, D408
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第7番 ハ短調 Op.30-2
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藝大同期からザルツブルクでの再会、文芸作品で意気投合
スタッフお二人の出会いを教えていただけますか?
大崎東京藝術大学の同期でした!それからそれぞれ留学して、数年後にザルツブルクで再会したのがきっかけでした。
ザルツブルクでの再会
坪井私がベルリンに留学中、レッスンを受けるためにザルツブルクに行った時でしたね!大崎さんに連絡して…たしかオーストリア料理を食べに行きました(笑)好きな本の話や、留学生活で感じることとか、共感することが多く、話が弾みまして…。これだけ気があうのだし、一緒に演奏出来たら面白いのでは?と思ったのがきっかけです。
実はザルツブルグで再会する前にも1度だけ、舞台上で再会したことがあったんですよね。大崎さんが東京音楽コンクールの本選に出場した際、オーケストラで私が弾いていたんです。その時の曲がベートーヴェンのピアノ協奏曲3番でして、彼女の演奏の印象が強く残っていました。その後、私の出身の幼稚園などで演奏させてもらう機会があり、4回ほど共演させてもらいました。
大崎その合間にも「せっかくならしっかりソナタもやりたいね!」と何度か言っていまして、今回ついに実現することになりました。
スタッフなるほど!学生の頃からとなると、お互いに知り合っている期間でいうと10年くらいですか。そこからコンクールや演奏会でと、偶然、縁が繋がっていたのですね。ちなみに、もし繋がりがあったらということで、お二人の間で話題になっていた趣味とか、好きな本とか、そんなものがありましたらお聞かせいただきたいのですが…?
坪井ザルツブルクで会った時、ちょうど読んでいて話題に上がったのは、カズオ・イシグロの「夜想曲集」とか「私たちが孤児だったころ」とかだったかな。
スタッフ「わたしを離さないで」で有名な!考えさせられる感じの作風ですよね。
大崎空気感がとっても良いんですよ。ちょっとドライというか、透き通っている感じというか。あとは伊坂幸太郎とかも挙がったかな?でもたしか坪井さん、「重力ピエロ」みたいな怖い話はダメなんだよね?(笑)
坪井伊坂幸太郎の本の中にも、好きなものはありますよ!でも、そう、彼の作品に限らず、怖い話は読むとしばらく引きずっちゃうからあまり…。
スタッフ感受性豊か!文芸作品も音楽と通ずる部分がありそうですね?
大崎そうですね。ストーリーの進め方とか、情景の表現の仕方とか、視点の近さ・遠さとか…。
坪井わざわざ意識して音楽と繋げようとしているわけではないですが、本を通して自分が経験したことのないような場面に出会えたり、自分と性格が全く違う登場人物の視点を味わえたり、表現するときの引き出しが少し増えているように感じることがあります。
大崎経験したことのない感情でも、読んでいるとまるで自分が体験したかのように想像したりもしますしね!
スタッフなるほど〜面白いですね!文芸作品も芸術ですからね。
坪井ドストエフスキーなんかは読んでいると頭がおかしくなりそうになってきて、とても最後までは読めないんです。でもそんな感覚でさえもショスタコーヴィチを弾いている時と共通する部分があるなと感じたり。
スタッフなるほど!
大崎本を読んでいて、こういうときにこういう感情があったな…と思い出すことがあって、例えば小学生だった頃、運動会の朝に走って学校へ行く時の気持ちとか(笑)。演奏でも、そういう情景や場面、空気感を感じてもらえるようになりたいなって思います。
坪井自分よりも若い年代の登場人物が出てきたときに、「あ、そういえば自分もそうだったな」と忘れていた感情を思い出すこともありますし、逆に上の人が出てきたら、想像してみることもできるし、面白いですよね。
気付きの連鎖
スタッフお二人がそれぞれに抱いている印象を教えていただけますか?
大崎リハーサルをしていて思うのですが、坪井さんはとにかく頭の回転が早くて、的確に言語化できるのがすごいなと思います!今話していてもそうなんですけど、彼女のふとした言葉から私への気付きの連鎖が起きて、とっても刺激的です。
スタッフこうして取材させていただくなか、お二人とも言語化することがお得意なのかなと感じています。やはり本をたくさんお読みになられているからなのか…とても感心します。
坪井似たようなものを読んでいるからか、文章を作る時の感覚や、選ぶ単語が近い気がすることもあります(笑)。そして気づきの連鎖みたいなのはお互い様で、私も同じように感じています!大崎さんの演奏は、大袈裟なところが一切なく、自然体の中に彼女の揺らぎや個性が感じられるのが好きです。さりげなさが美しいというか…。もちろん作品によってエネルギーやキャラクターは異なるのですが。
大崎それは私が演奏する上でかなり気をつけていることだったので、嬉しいです!やっぱり坪井さんの感性や視点は鋭いなぁ〜って驚きました。坪井さんの演奏は常に本質が見えているような演奏だと思います。まず作品の魅力を一番に伝えたいという演奏スタイルがとても素敵です。大学生のころに聴かせてもらった時からそういう印象があって、特に若いときはなかなか難しいことなのにすごいなぁと思います。あとは積極的な音楽の運びとかもとても好きですね。一緒に弾いていて沢山助けられています。
坪井私の方も、合わせをしていく中で、例えば大崎さんが紡ぎ出すシューベルトの音色からインスピレーションが得られたり、とても刺激になっています。これから長いシリーズでぶつかることも出てくるかもしれませんが、それすらも楽しみです。
Be happy on stage!
スタッフ演奏するうえで、大切にしていることは何ですか?
大崎いつでもその場で感じて生まれたものを伝えたいなと思っています。というのも、準備されたものをそのまま出されてもきっと面白くないので。それと、これは私のモットーなのですが「Be happy on stage」という言葉を大切にしています。これは留学中に先生にかけていただいた言葉で、どんな作品であろうと、どんなに緊張する舞台だったとしても、一音一音その瞬間瞬間をお客様と共有して、コミュニケーションして楽しむことを忘れないようにしています。あとは細かい点でいうと、演奏するうえで細部にこだわってやりたいことはたくさんあるのですが、細かく付け足すのではなく、自然な息遣いのなかでできるように、かつそれがお客様に伝わるような、”濃く自然な表現”で伝わるようにというのを意識しています。
坪井私も大崎さんと近いかな。基本的に自然体でいたいなというのと、自分自身を表現するためではなく、楽譜から感じたことや作曲家が表現したかったことを読み取って表現するために演奏したいなと思っています。とはいえ、楽譜に書いてある音を見たままに弾くだけでは私が弾いている意味がないので、ちゃんと自分のなかで消化して、自分なりの表現をしたいなとも思います。
さきほど大崎さんが言っていた”濃く自然な表現”というのはとても納得します。というのも、自然なだけではうまくいかない作品もあって…。例えば作曲家の独白というか、独り言みたいな作品は、少し濃いめの表現をしなければお客様に届かないように感じることがあります。演奏家として、内面的なエネルギーとそれを外に向けたエネルギーの良いバランスを、それぞれの作品でみつけたいですね。作品によって客観的に演奏するものや、主観的に演奏するもの、多種多様だと思いますので。
スタッフその”バランス感覚”に、演奏家の個性が出ますよね。
一同 本当にそうです!
坪井ですので、作品ごとに柔軟に、自分のスタイルと、自分の立ち位置を変えて演奏したいなと思います。
スタッフお二人の話を聞く中で、何か音楽家として掴んでいて、自立したものがあると思うのですが、どういったことがきっかけだったのでしょうか?
例えば、日本の学生さんで、コンクールや演奏会前の直前までに先生の指導を受けて、自分のスタイルを確立できずにいる学生さんを多く目にします。
これから音楽家を目指していく学生さんたちにアドバイスをするとしたら、先輩としてどんなことを伝えたいと思いますか?
大崎普段から自分はどう思うか、どう生きたいか、どういう人間なのか、何を届けたいか…自分を知ることについてを考え出してから、表現したいものを出せるようになってきたような気がします。
スタッフやはりマインドの問題は大きいですね!
坪井そうですね。私は正直、日本の大学を卒業するまでは、先生はどう思われるかな?何ておっしゃるかな?と時に気にしすぎてしまうこともありました。もちろんそれは、先生の演奏が好きで尊敬していたからこそのことです。一方で、ウィーン留学中に習っていた先生は、1から10まで教えてくださるというより、「こういう歌い方もあるよ!」といろんなアイディアを提案してくださる先生でした。それをきっかけに、自分がどう感じてどう表現したいのかをよりはっきりと考えるようになったと思います。
そしてその段になって、拍の感じ方、和声の表現の仕方、楽器を演奏するテクニックのことなど、尊敬する日本の先生方から教えていただいたことの数々が真価を発揮したようにも思うんです。尊敬する方から学ぶことと、自分の軸をしっかり持って考えること、どちらもとても大事ですよね。
ベルリン・フィルのコンサートマスターを務める樫本大進氏と
スタッフ坪井さんはベルリンフィルハーモニー管弦楽団・カラヤンアカデミーに在籍していたことや、東京フィルハーモニー交響楽団のフォアシュピーラーとして活動されていることもすごく影響しているような気がします。触れる作品の数が段違いに多くなると思うので!
坪井そうですね。交響曲に限らず、オペラやバレエも大好きなので、とても勉強になりますし、刺激になります!
ベートーヴェンの矛盾
シューベルトは旅人
スタッフベートーヴェン(1770~1827)とシューベルト(1797~1828)のヴァイオリンとピアノのための作品を全曲取り組もうと思われたのはなぜですか?
大崎まずどんな作曲家が好きか?という話で、お互いに一番に出てきたのがベートーヴェンでした。東京音楽コンクールのとき、2020年のベートーヴェンイヤーにベートーヴェンを弾いたのですが、バックのオーケストラで坪井さんが弾いてくれていたということにも、何か縁のようなものも感じていました。
坪井私はベートーヴェン全曲をいつか絶対にやってみたいと思っていました!大崎さんのベートーヴェンを聴かせていただいたときもすごく好きでしたし、お互い30歳という節目を迎え、何か思い切って取り組もうとなったとき、絶好の機会だと思ったのです。
大崎そう!相当な挑戦だけどやってみよう、と二人で決心しました。
坪井それから、プログラムをどう組むか話し合いをしていて…。組み合わせたい作品として、シューベルトの二重奏作品がお互いから多く上がったので、それなら、とシューベルトも全曲やってみることにしました。
個人的にはベートーヴェンの方がよく弾く作曲家というのもあり、共感しやすく感じるのに対して、シューベルトは憧れの存在というような感じで、より挑戦という意味合いが強いです。
スタッフなるほど。お二人の考えるベートーヴェン、シューベルトのヴァイオリンとピアノの室内楽作品の魅力を教えてください。
大崎まず、ベートーヴェンについてですが、ピアノソナタでも同じことが言えるのですが、よく見てみると、同じようなフレーズでも強弱やアーティキュレーションが細かく違っていたりするのです。シンプルに見えて結構細かいので、二人で楽譜と照らし合わせながら意図を探るというのをずっとリハーサルでやっています。楽譜からベートーヴェンの思いをキャッチして、自分たちなりに作っていければと思っています。とにかくベートーヴェンには人間味を感じますし、温かさもあるので、私はそういうところが大好きですね!
スタッフ人間らしさが温かさに繋がっていますよね。
大崎はい、時々しつこいですけどね(笑)
一同: たしかに!(笑)
坪井たしかに、時にはしつこい程に意図がはっきりしていますよね。しかし、意図のわかりやすさの割には、音楽的に単純ではない面もあって。何かそのアンバランスというか、ある意味”矛盾”があるのも好きです。こうしてほしいという思いはすごく伝わってくるのに、曲は決して単純ではないというような…。だからこそ、こちらも色々試行錯誤して、挑戦する余地が存分にある作曲家なんじゃないかなと思います。
ヴァイオリンソナタは10曲書いていますが、こんなにたくさん書いている作曲家は珍しいです(モーツァルトは多いですけど)。それもベートーヴェンの初期や、そこからの興隆の時期(いわゆる中期)へ差し掛かる頃にほとんど全てが凝縮されているのも興味深いですよね。モーツァルトらしさが残る作風だった頃から、色々乗り越えこえた末に円熟しはじめた作品まで…ヴァイオリンソナタの10曲だけでベートーヴェンの作風の変遷も
大崎例えば、今回の7番なんかも特にそうですが、室内楽曲というより、対等にお互いの見せ場があるように作られていて、まるでピアノとヴァイオリンのコンチェルトかのような掛け合いがあったりとソリスティックな感じですよね。対してシューベルトには、歌の要素が感じられます。全然違う種類の”一体感”を感じていただけると思います。
スタッフなるほど。同じウィーンで活動していた作曲家で同じ時代を生きて、同じサリエリ先生の弟子なのですが、異なる作風ですね?
坪井はい!ベートーヴェンはやはりドイツ人らしさがとてもありますよね。
また、ベートーヴェンは「これ!」という意図がわかりやすいのに対して、シューベルトは上品で、寄り添うような印象です。
大崎ベートーヴェンは自分視点で言いたいことがたくさんあるのに対して、シューベルトは神の視点じゃないけど、俯瞰している気がします。若いのに結構諦めている節もありますし、達観しているというか…ずっと同じテンポで人生を歩み続けている感じがします。
留学先の先生に「シューベルトは旅人なんだ」と言われてしっくりきました。例えばピアノソナタなんかもとても長いじゃないですか。シューベルトが長い散歩をしていて、その間に花をみつけたり、嵐にあったり、倒れている人に出会ったりしながら、歩み続けていくんだと言われたことがあって、とても納得しました。ベートーヴェンは決して同じテンポで歩いていないし、もっとドラマチックで主観的ですね。
坪井例えば、どちらも”神と向き合っていた”として、ベートーヴェンは神が自分に与えた宿命や運命に真っ向から向き合っているのに対して、シューベルトは現実から解き放たれて別世界への憧れを抱いているというか、夢を見ているようなイメージがあります。
スタッフなるほど。だから、シューベルトは早く死んじゃったのかな。人間らしさよりももっと遠くの何か…神に近いのかな、という印象がありますね。
演奏に寄せて
スタッフ最後に本公演にいらっしゃる聴衆の皆さんにメッセージをお願いします!
大崎音楽家として、こんな挑戦ができるなんて本当に素晴らしいことだと思います。皆様に聴いていただけることがとても嬉しいです。
回を進むごとに少しずつデュオとしての色も変化してくると思うので、その変化も是非すべての回で楽しんでいただければなと思っています!
坪井作品をよく知るお客様も、普段クラシック音楽を聴かない方も、どんな方にも楽しんでいただけるプログラムになっていると思います!
起伏が激しい曲や心地よい曲、人間らしい曲や美しい情景を描いた曲など、いろいろな要素がバランスよく入るようにプログラムを組んでみましたので、実際に聴いて体験してみると、難しいこと抜きに楽しんでいただけると思います。
聴きやすい、と言うと語弊があるかもしれないのですが、決して『ベートーヴェン!シューベルト!』というイメージほど堅苦しいプログラムではありません。色々な楽しみ方をしていただけると思います。
大崎各回ごとにドラマがあり、緩急をつけていますので、5回通してでなくても、1回ごとに楽しめるような内容になっています。
作品や私たちのいろいろな面を味わっていただけるよう、各回濃淡をつけて組んでみましたので、きっと楽しいコンサートになると思います!
スタッフサロンでさまざまな音楽の時間に立ち会いますが、やはり演奏家さんが作品に対して感動し、生き生きと演奏されることが、一番聴き手にも伝わるものがあると思います。このプログラムを拝見したとき、よく考えられていて、本当に演奏家さんがやりたいことが伝わってくるようなプログラムだなと思いました。きっと作品の魅力や、演奏家さんのエネルギーが伝わってくるような演奏会になるのでしょうね。楽しみにしています!
(2023年11月29日収録。文責、見澤沙弥香)
坪井夏美&大崎由貴 ベートーヴェン&シューベルト
ヴァイオリンとピアノのためのデュオ作品全曲演奏会《第1回》
東京音楽コンクールで一躍注目を浴びる
2人の女性演奏家が、大音楽家たちの軌跡を辿る──
2023年12月26日(火)
開演19:00
渋谷美竹サロン
⇨公演の詳細はこちらから
プログラム
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ 第1番 ニ長調 Op.137-1, D384
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第8番 ト長調 Op.30-3
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ 第3番 ト短調 Op.137-3, D408
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第7番 ハ短調 Op.30-2
プロフィール
坪井 夏美(TSUBOI Natsumi)Violin
第12回東京音楽コンクール第1位及び聴衆賞受賞。F.クライスラー国際コンクール第5位、日本音楽コンクール第3位、マイケルヒル国際コンクール第4位等、国内外のコンクールにて入賞。ソリストとして読響、都響、新日本フィル、東京フィル等多くのオーケストラと共演。東京藝術大学、同大学院修士課程を卒業し、安宅賞、アカンサス賞を受賞。ウィーン私立音楽芸術大学修士課程を修了。NHK-Eテレ『らららクラシック』、シャネルピグマリオンデイズ、宮崎国際音楽祭等に出演。2023年3月までベルリンフィルハーモニー管弦楽団・カラヤンアカデミーに在籍し、同管弦楽団の公演に100公演以上出演。現在東京フィルハーモニー交響楽団第1vnフォアシュピーラー。
大崎 由貴(OSAKI Yuki)Piano
広島市出身。第18回東京音楽コンクールピアノ部門第2位(最高位)。
ピアニストのイーヴォ・ポゴレリチ氏が審査員長を務める第4回マンハッタン国際音楽コンクールにて、特別金賞を受賞。
ソリストとして東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、群馬交響楽団、大阪交響楽団、広島交響楽団と共演する他、多数のリサイタルや演奏会に出演。広島大学附属高等学校を経て、東京藝術大学音楽学部をアカンサス音楽賞、藝大クラヴィーア賞、同声会賞を受賞し卒業。令和2年度文化庁新進芸術家海外研修員としてザルツブルク・モーツァルテウム大学修士課程を首席で卒業後、同大学ポストグラデュエート課程を修了。
昨年度より、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校非常勤講師を務める。